国際ニュース:ガザ停戦協議が難航 イスラエル撤退巡り溝深く
ガザ情勢をめぐる最新の国際ニュースです。カタール・ドーハで続くガザ停戦協議が、イスラエル軍の撤退範囲をめぐって難航していると、交渉に詳しいパレスチナ側とイスラエル側の関係者が明らかにしました。戦闘の一時停止だけでなく、戦争終結の行方にも直結する重要な局面となっています。
ドーハで続く「60日間停戦案」の協議
現在ドーハでは、米国が提示した60日間の停戦案をめぐり、イスラエルとハマスが間接協議を行っています。交渉は第三者を介して進められ、
- 約60日間の停戦
- 人質の段階的な解放
- イスラエル軍の撤退
- 戦争終結に向けた協議
といった要素を含む案が議論されています。ただし、合意にはまだ大きなハードルが残っている模様です。
最大の争点:イスラエル軍の撤退範囲
交渉難航の最大の理由は、イスラエル軍がどこまで撤退するかという「地図」をめぐる対立です。パレスチナ側の関係者によると、ハマスはイスラエル側が提示した撤退案を拒否しました。その案では、
- ガザ地区のおよそ40%がイスラエル軍の管理下に残る
- 南部ラファ一帯が丸ごとイスラエル軍の支配下に含まれる
- さらに北部と東部の追加地域もイスラエル軍が維持
とされ、ハマスはこれを受け入れられないとしています。
一方、イスラエル側関係者によれば、ハマスは、イスラエルが今年3月に攻勢を再開する前の「過去の停戦ライン」まで軍を後退させるよう求めているといいます。どのラインを基準にするかが、双方にとって譲れないポイントになっていることがうかがえます。
人道支援と「戦争終結」の保証も課題
パレスチナ側関係者は、軍の撤退範囲だけでなく、
- ガザへの人道支援の拡大
- 戦争を本当に終わらせるという明確な保証
といった点も協議の難題になっていると指摘しています。そのうえで、米国がさらに踏み込んで関与すれば、行き詰まりが解消される可能性もあるとみているといいます。
米国の役割:トランプ大統領特使がドーハ入りへ
ホワイトハウスは月曜日、ドナルド・トランプ米大統領の特使で、今回の最新の停戦案づくりに大きな役割を果たしたスティーブ・ウィトコフ氏が、今週ドーハを訪れ協議に加わる予定だと明らかにしました。
イスラエルとハマスの代表団は、すでに日曜日からドーハに入り、
- 人質の段階的な解放
- イスラエル軍の段階的な撤退
- 戦争を最終的に終結させるための枠組み
などを含む包括的な案の実現を目指して協議を続けています。米国特使の参加が、膠着状態を打開するきっかけとなるかが焦点です。
人質解放をめぐる双方の「条件」
人質問題も交渉を複雑にしています。ハマスはこれまで一貫して、「残る人質を解放する前に、戦争を終わらせること」を求めてきました。
一方のイスラエルは、
- すべての人質が解放されること
- ハマスが軍事組織として事実上解体されること
を条件に、戦闘を終えると主張してきました。どちらが「先」かという根本的な条件の違いが、停戦合意を難しくしている構図です。
ガザで続く人道危機
今回の戦争は、2023年10月7日にハマス主導の武装勢力がイスラエルに侵入し、約1,200人を殺害し、251人をガザに拉致したことから始まりました。あの攻撃からすでに2年以上が経過しています。
現在もガザには約50人の人質が残されているとされ、そのうち少なくとも20人が生存しているとみられています。
一方、ガザ保健当局によると、その後のイスラエル軍の作戦により、これまでに5万7,000人以上のパレスチナ人が死亡したとされています。人口200万人超のほぼ全員が家を追われ、人道危機が深刻化し、多くの地域が廃墟と化していると伝えられています。
今後数日・数週間で注目すべきポイント
ドーハでの停戦協議はなお続く見通しですが、合意に至るかどうかは不透明です。今後、私たちがニュースを追ううえで押さえておきたいポイントを整理します。
- イスラエル軍撤退地図の修正が行われるか
- 60日間の停戦が「一時停止」にとどまるのか、「戦争終結」への道筋になるのか
- 人道支援の拡大や住民の安全確保が、合意文書の中でどこまで明記されるか
- トランプ米大統領特使の関与が、双方の妥協を引き出す役割を果たせるか
停戦協議の行方は、ガザの人々の命と生活だけでなく、中東全体の安定、さらには国際秩序にも影響を与えます。数字や地名だけでなく、「どのような条件で戦争を終わらせるのか」という問いを意識しながら、この問題を追い続けることが重要だと言えます。
Reference(s):
cgtn.com








