ロシアのラブロフ外相、DPRKの金正恩氏と会談 不敗の兄弟関係を強調
2025年12月初旬、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相が朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)の金正恩氏と沿岸都市ウォンサンで会談しました。不敗の戦う兄弟愛と表現される両国関係の緊密さが、あらためて強調されています。
ロシアとDPRKは、相互防衛条約を含む戦略協力の格上げを進めており、今回の会談はその流れを象徴する動きといえます。
ウォンサンでの会談 不敗の戦う兄弟愛をアピール
ロシア外務省によりますと、ラブロフ外相はウォンサンで金正恩氏と会談し、両国関係を不敗の戦う兄弟愛と表現しました。両国が単なる友好関係にとどまらず、戦略的な結び付きとして互いを位置づけていることを印象づける言葉です。
ラブロフ外相は、今回の訪問が戦略対話の継続であると説明しました。この戦略対話は、2024年に行われたとされるプーチン大統領のDPRK訪問をきっかけに始まったもので、金正恩氏とプーチン大統領の間で合意された事項の履行を後押しする場だと強調しています。
ラブロフ外相は、プーチン大統領が近い将来、金正恩氏との直接的な接触を続けることを望んでいるとも伝えました。首脳レベルの対話が継続することで、両国の戦略関係がさらに固まっていく可能性があります。
外相会談で軍事から人道まで幅広く協議
金正恩氏との会談に先立ち、ラブロフ外相はDPRKのチェ・ソンヒ外相(Choe Son Hui)とも会談しました。これは両国外相による戦略対話の第2ラウンドにあたります。
ラブロフ外相は冒頭の発言で、クルスク地方でロシア軍と共に戦った朝鮮人民軍の兵士たちを英雄的だと称賛しました。ロシア側のこうした言及は、両国の関係が政治・外交面だけでなく、安全保障や軍事の側面にも及んでいることを示唆しています。
会談についてラブロフ外相は、実質的で焦点が定まった生産的な議論が行われたと評価しました。議題は二国間関係全体に及び、文化や人道分野での協力拡大も話し合われたとしています。
相互防衛条約を含む戦略協力へと格上げ
ラブロフ外相の今回の訪問は、ロシアとDPRKが戦略協力を相互防衛条約を含む枠組みに格上げする中で行われた最新の高位級交流です。相互防衛条約とは、一般に一方が攻撃を受けた場合、他方が何らかの支援を行うことを約束する性格の合意です。
ロシアのアンドレイ・ルデンコ外務次官は、ロシア通信(TASS)に対し、2025年内にさらに多くの高位級代表団がDPRKを訪問する見通しを示しました。今後も政治・軍事・経済など複数の分野で、両国のハイレベルな対話が続くことが予想されます。
今後の注目ポイント
- 追加の高位級代表団訪問がいつ、どのレベルで行われるのか
- 相互防衛条約がどのような具体的協力として運用されていくのか
- 文化・人道分野の協力が、両国の対外イメージや国内世論にどう作用するのか
ASEAN外相会合からウォンサンへ ロシア外交日程の意味
ラブロフ外相は、マレーシアの首都クアラルンプールで開かれたASEAN外相会合に出席した後、ウォンサンに到着しました。多国間の地域会合から直ちにDPRKでの二国間協議へと向かう日程は、ロシアがアジア地域での存在感を多層的に打ち出そうとしている姿勢を映し出しています。
ASEANという広域の枠組みと、DPRKとの個別の戦略協力を連続した外交の流れとして位置づけることで、ロシアはアジアにおける影響力を多方面から強化しようとしているように見えます。
国際ニュースとしてどう読むか 読者への問い
ロシアとDPRKの関係は、不敗の戦う兄弟愛という強い言葉や相互防衛条約という枠組みを通じて、新たな段階に入ろうとしています。今回の一連の動きは、両国の二国間関係にとどまらず、東アジアの安全保障環境にも影響し得るテーマです。
一方で、外相同士の戦略対話では文化や人道協力も取り上げられました。軍事・安全保障だけでなく、人と人との交流や文化活動がどのような役割を果たしていくのかも、長期的な視点では重要な論点になりそうです。
日本語で国際ニュースを追う読者としては、次のような点を意識してニュースをフォローしていくと、情報を立体的にとらえやすくなります。
- 首脳級・閣僚級の対話がどの頻度で行われるのか
- 相互防衛条約や戦略対話が、具体的な政策や行動としてどのように現れてくるのか
- 文化・人道協力の発表内容が、軍事・安全保障面の動きとどのように組み合わされているのか
こうした視点を持つことで、一つ一つのニュースが単発の出来事ではなく、より大きな国際秩序や地域情勢の変化の中で位置づけられて見えてきます。
Reference(s):
Russia's Lavrov meets DPRK leader Kim, hails 'invincible brotherhood’
cgtn.com








