米ボストン近郊の高齢者施設で火災 少なくとも9人死亡・30人以上負傷
米国マサチューセッツ州フォールリバーで、高齢者向けの介護付き住宅施設が火災に見舞われ、少なくとも9人が死亡、30人以上が負傷しました。犠牲者には施設に暮らす高齢の入居者が含まれているとみられ、地域社会に大きな衝撃が広がっています。
何が起きたのか
地元当局によると、火災が起きたのはフォールリバーにあるガブリエル・ハウス・アシステッド・リビング・ファシリティで、現地時間の日曜午後9時30分ごろでした。ボストンの南およそ60マイル(約100キロ)に位置する町で、約70人が暮らす高齢者向けの介護付き住宅です。
マサチューセッツ州消防当局のジェイク・ワーク報道官は月曜日、これまでに少なくとも9人の死亡が確認され、30人以上がけがをして病院に搬送されたと明らかにしました。このうち1人は重体とされています。
- 死亡:少なくとも9人
- 負傷:30人超(うち1人が重体)
- 入居者:約70人
- 出動した消防隊:約50人
火災当時の現場の様子
ワーク報道官によると、火災には約50人の消防士が出動し、消火と救助活動にあたりました。フォールリバー消防局のジェフリー・ベーコン消防局長によると、消防隊が到着した際には、一部の人が窓から身を乗り出すなどして助けを求めていたといいます。
高齢者向けの施設であることから、自力での避難が難しい入居者もいたとみられ、消防隊は施設内から次々と人を救出しましたが、現場で死亡が確認された人も複数いました。多くの入居者や職員が近隣の病院に搬送されました。
ベーコン局長は、今回の火災について「関係する家族にとってもフォールリバーの地域社会にとっても、計り知れない悲劇だ」と述べ、原因は現在調査中だとしています。
消防と自治体の対応
消火活動にあたった消防士のうち5人も、現場でけがを負いました。ワーク報道官によると、いずれも命に別条はないということです。
フォールリバー市は、生存した入居者のために一時的な避難施設を開設しました。住む場所を失った高齢者の今後の生活再建や、家族との再会支援が今後の課題となりそうです。
高齢者施設ならではのリスク
今回火災が起きたのは、スタッフの支援を受けながら比較的自立した生活を送る高齢者を想定した、いわゆる介護付き住宅タイプの施設です。医療ケア中心の介護施設や病院と比べると、入居者が自室で過ごす時間が長く、建物の構造もアパートに近い形態が多いとされています。
一般に、高齢者施設では、歩行が不安定だったり、認知症があったりして、自力での避難が難しい人も多くいます。このため、火災が発生した際には、避難に時間がかかりやすく、被害が大きくなりやすいと指摘されています。火災報知器やスプリンクラーなどの設備に加え、職員による夜間の見守り体制や、定期的な避難訓練が重要だとされています。
日本の私たちにとっての意味
遠く離れた米国のニュースですが、高齢者と住まいの安全をどう守るかというテーマは、日本社会にとっても他人事ではありません。日本でも、高齢化の進展に伴い、介護付き住宅やサービス付き高齢者向け住宅など、自宅と施設の中間に位置づけられる住まいが増えています。
こうした住まいで火災などの災害が起きたとき、誰がどのように入居者を守るのか。今回の米国の火災は、その問いをあらためて投げかけています。
- 入居先の施設に、避難経路や夜間の見守り体制について事前に確認しておく
- 家族や周囲が、防災訓練の実施状況を定期的に尋ねてみる
- 地域全体で、高齢者を含む災害時の支え合いの仕組みを話し合う
今回の火災の詳しい原因や、避難の状況については今後の調査で明らかになる見通しです。この国際ニュースをきっかけに、私たち自身の身近な施設や地域の防災体制についても、一度立ち止まって見直してみることが求められています。
Reference(s):
Fire at Boston-area senior living facility kills at least nine
cgtn.com








