シリア南部スウェイダで衝突 ドゥルーズとベドウィン18人死亡【国際ニュース】
シリア南部スウェイダ県で、地元ドゥルーズ共同体とベドウィン部族の武装勢力が激しく衝突し、少なくとも18人が死亡、約50人が負傷しました。現地メディアやシリア人権監視団(SOHR)が伝えており、地域の緊張が一気に高まっています。
少なくとも18人死亡、約50人負傷
現地時間の日曜日に発生した今回の衝突では、SOHRによると、死亡した18人のうち14人がドゥルーズ共同体の住民、4人がベドウィン部族の戦闘員とされています。負傷者の中には子どもも含まれ、重傷者も複数いると報じられています。
戦闘はスウェイダ県内の複数地域に広がり、特に東部のアル・ムカウワス(al-Muqawwas)地区では激しい銃撃戦と迫撃砲による砲撃が行われました。その後、西部および北部の農村地帯にも戦闘が拡大し、アル・タイラ(al-Tayra)付近ではドゥルーズの男性1人が死亡したとされています。
村々や検問所にも拡大する戦闘
西側では、ルビーン(Lbeen)の村が攻撃を受け、さらに北部のアル・スラ・アル・カビラ(al-Sura al-Kabira)近郊では、ベドウィン系の武装集団が警察の検問所を襲撃しました。この攻撃で治安部隊との激しい銃撃戦が発生し、攻撃側が発射した迫撃砲弾が村の周辺に着弾したと伝えられています。
ベドウィン側を支援する武装勢力は、隣接するダルア(Daraa)県からも増援を受けているとされ、ホーラン(Houran)地域から数十人規模の戦闘員が車両でスウェイダ西部・北部に到着したという情報も出ています。
衝突の発端は若者への襲撃と報復
SOHRなどによると、今回の衝突の根底には、以前発生した一件があるとされています。ドゥルーズの若い男性が、アル・マスミヤ(al-Masmiyah)付近の一時的な検問所で武装したベドウィンの一団に襲われ、所持品を奪われたことが発端とみられています。
この事件への報復として、地元のドゥルーズ系戦闘員がベドウィン側の住民数人を拘束したことから、双方の緊張が一気に高まり、今回の大規模な武力衝突へと発展しました。
主要道路の封鎖と高まる緊張
緊張の高まりを受け、ダマスカスとスウェイダを結ぶ幹線道路は、アル・マスミヤの検問所や、ダマスカス地方のブッラーク(Burraq)付近など複数の地点で封鎖されたと伝えられています。SOHRは、すでに多数の死傷者が出ていることから、「今後数時間のうちに、さらなるエスカレーション(緊張・暴力の激化)が起きる可能性がある」と警告しています。
仲介を試みる地域指導者たち
現時点で、国家レベルの正式な介入は発表されていません。一方で、地元の地域指導者や有力者たちは、両者が拘束している人質の解放をめぐって仲介と交渉を続けているとされています。
住民の間では、さらなる衝突や報復行為への不安が高まっており、多くの人が警戒態勢を続けたまま日常生活を送れない状況に置かれています。部族同士や共同体同士の対立が激化するなか、地域社会がどのように緊張の連鎖を断ち切るのかが問われています。
押さえておきたいポイント
- シリア南部スウェイダでドゥルーズ共同体とベドウィン部族が衝突し、少なくとも18人死亡・約50人負傷
- 戦闘は複数の村や警察検問所に広がり、迫撃砲も使用されたと報じられる
- 若いドゥルーズ男性への襲撃と、それに対する報復拘束が発端とみられる
- 幹線道路が封鎖されるなど緊張が続くなか、地域指導者が仲介を試みている
国際ニュースとして見たとき、今回の衝突は、地域コミュニティ間の不信や暴力の連鎖がどれほど迅速に拡大しうるかを示しています。今後の事態の推移と、住民の安全確保に向けた対話の行方が注目されます。
Reference(s):
cgtn.com








