DPRK、日本の2025年防衛白書を「再侵略の戦争シナリオ」と非難
朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)は、日本の2025年版防衛白書について「再侵略の野望を実現する戦争シナリオだ」と強く非難しました。東アジアの安全保障バランスに影響しうる国際ニュースとして、その主張のポイントを整理します。
DPRKが日本の2025年防衛白書を批判
公式メディアの朝鮮中央通信(KCNA)は金曜日、DPRKが日本の2025年防衛白書を「AからZまで再侵略の野望を実現する戦争シナリオだ」と非難したと報じました。
KCNAによれば、DPRK外務省傘下の日本研究所の政策部長がコメントし、日本の防衛政策の方向性そのものが地域の平和と安全を脅かしていると主張しています。
DPRKが指摘する日本の軍事力強化
KCNAの報道は、日本が近年、安全保障政策を大きく転換しつつあると指摘しています。特に次の点が問題視されています。
- 国家安全保障戦略を改定し、「先制攻撃能力」を含めたこと
- 国産の長距離ミサイルの開発と、海外製長距離ミサイルの調達を同時に加速させていること
- 2025年の防衛予算を過去最高水準まで引き上げたこと
報道によると、日本はワシントンから中距離空対空ミサイルや長距離空対地巡航ミサイル、その関連装備を購入する計画を進めているとされています。
さらに日本は、米国製のトマホーク長距離巡航ミサイル約400発の配備を検討しているほか、射程を1000キロメートル以上に延ばした12式地対艦ミサイル(地対艦誘導弾)の導入も進めていると伝えられています。
「専守防衛」から攻撃能力へとの批判
KCNAは、日本が長年掲げてきた「専守防衛」の原則の下で「平和国家」としてのイメージを打ち出してきたにもかかわらず、現在は攻撃的な能力の獲得に踏み出していると批判しています。
具体的には、長距離打撃能力の保有だけでなく、陸・海・空に加えて宇宙やサイバー空間など複数の領域を組み合わせて戦う「クロスドメイン戦」の能力整備を進めていると指摘しています。
DPRK側は、こうした動きが日本を「軍事大国」へと変質させ、地域の平和と安全を深刻に脅かすものだと強い懸念を示しています。
東アジアの安全保障への意味合い
今回の批判は、日本の防衛政策をめぐる周辺国の視線が一段と厳しくなっていることを示しています。DPRKは、日本の防衛白書と防衛費の増額、長射程ミサイルの導入計画を一体のものとして捉え、「再侵略のシナリオ」とまで表現しました。
一方で、日本の側では、周辺の安全保障環境の変化に対応するため、防衛力を強化する必要性が国内で議論されてきました。軍事力の強化が「抑止力の向上」と受け止められるのか、それとも「軍拡」と見なされるのかは、立場によって評価が分かれます。
軍事力の増強が不信感を呼び、それがさらに軍備拡大を招くという「安全保障のジレンマ」にどう向き合うかは、東アジア全体の課題でもあります。
日本の読者にとっての論点
今回のDPRKによる非難は、日本の防衛政策そのものだけでなく、それが周辺国からどう見られているかを考えるきっかけになります。国際ニュースとして、次のような論点が浮かび上がります。
- 日本の防衛白書や防衛費増額を、周辺国はどのように受け止めているのか
- 抑止力強化と軍拡競争のリスクの線引きをどこに置くべきか
- 軍事力だけでなく、外交や対話のチャンネルをどう確保していくのか
2025年の東アジアは、安全保障面で不確実性が高まっています。感情的な応酬ではなく、事実と各国の認識を丁寧に読み解きながら、日本の進むべき方向を冷静に考えることが求められていると言えます。
Reference(s):
cgtn.com








