米国おもちゃ価格が急騰 中国本土への関税でインフレ加速か video poster
2025年のホリデーシーズンを前に、米国のおもちゃ価格が記録的なペースで上昇しています。米国で販売されるおもちゃの多くを供給する中国本土からの輸入に新たな関税がかかり、家計と業界の双方に影響が広がっています。
2025年5月、おもちゃ価格が過去最大の月間上昇
米国のデータによると、2025年5月の玩具価格は前月比2.2%上昇しました。この伸び率は、統計開始以来最大の月間上昇とされています。
同じ期間の全体的なインフレ率を大きく上回るペースで、おもちゃの価格だけが突出して上がっている形です。日用品や食料品に加え、子どもの遊びにもインフレの波が押し寄せていると言えます。
米国のおもちゃの約8割は中国本土製
背景には、米国のおもちゃ市場が中国本土に大きく依存している構造があります。米国で販売されるおもちゃの約80%が中国本土で生産されているとされ、新たな関税はそのまま輸入コストの上昇につながります。
関税とは、輸入品にかけられる税金です。米国が中国本土からの輸入玩具に新たな関税を課したことで、その負担が価格に跳ね返っている形です。企業にとっては追加コストとなり、最終的には次のような形で消費者価格に反映しやすくなります。
- 仕入れ価格の上昇分を商品価格に上乗せする
- コストを吸収しきれない中小の小売店が値上げを選択する
- 安価な代替品が見つからず、全体の市場価格がじわじわと上がる
一時的な関税停止でも、価格上昇はすでに始まっている
関税には一時的な停止措置もとられていますが、それでもホリデーシーズンを前に楽しみのコストはすでに上昇し始めています。
理由として考えられるのは、例えば次のような点です。
- 企業が将来のコスト増を見込んで先行して値上げしている
- すでに関税込みの価格で仕入れた在庫が市場に出回っている
- 物流や人件費の上昇など、関税以外のコスト増も重なっている
結果として、たとえ関税が一時的に止まっても、消費者が店頭で感じる値上がり感はすぐには解消されにくい状況です。
打撃を受ける家庭と業界
今回の玩具価格の上昇で、特に影響を受けるのは、ホリデーシーズンに子どもや孫のプレゼントを贈る家族です。限られた予算のなかで、次のような選択を迫られる可能性があります。
- プレゼントの数や予算を減らす
- ブランド品から、より安価な商品に切り替える
- 物ではなく体験型のギフトに変更する
小売店やおもちゃメーカーにとっても、価格をどこまで上げるのか、どこまで利益を削るのかという難しい判断が続きます。値上げによって売れ行きが落ちれば、在庫リスクも高まりかねません。
日本の読者にとっての意味
今回の米国の事例は、関税政策がどれほど早く、具体的に消費者価格に波及するかを示す一つのケーススタディと言えます。特に、特定の国や地域に生産拠点が集中している分野では、その影響が出やすくなります。
日本でも、多くの製品が国境を越えたサプライチェーンで作られています。米国のおもちゃ市場で起きていることは、業界は違っても、他国の政策が自国の価格に波及し得ることを考える上で、示唆に富む出来事です。
ホリデーシーズンを前に、おもちゃの値段と楽しさのバランスをどう取るのか。米国の家族と企業が迫られている選択は、グローバルな時代の消費と政策の関係をあらためて考えさせます。
Reference(s):
cgtn.com








