欧州首脳が3者会談を後押し ゼレンスキー・トランプ・プーチン会談構想とは
2025年12月8日/国際ニュース
欧州の主要指導者らが、ウクライナのゼレンスキー大統領、米国のトランプ大統領、ロシアのプーチン大統領による3者首脳会談の実現を後押しする用意があると表明しました。ウクライナへの鉄壁の安全保証と主権尊重を掲げた共同声明のポイントを整理します。
欧州首脳が共同声明、「3者会談を後押しする用意」
土曜日に発表された共同声明では、欧州委員会のフォンデアライエン委員長、フランスのマクロン大統領、イタリアのメローニ首相、ドイツのメルツ首相、英国のスターマー首相、フィンランドのストゥッブ大統領、ポーランドのトゥスク首相、欧州理事会議長のコスタ氏が、連名で立場を示しました。
彼らは声明の中で、ウクライナのゼレンスキー大統領、米国のトランプ大統領、ロシアのプーチン大統領による3者首脳会談に向け、欧州としても働きかける用意があると強調しました。
アラスカでの米露会談を受けた動き
声明によると、トランプ大統領は金曜日にアラスカでプーチン大統領と会談し、その内容について土曜日、欧州の指導者らとゼレンスキー大統領に説明しました。欧州側は、これを踏まえてゼレンスキー氏を含むさらなる協議を進めるよう求めています。
トランプ氏は、このアラスカでの会談について「非常に生産的だった」と評価し、多くの点で一致し一定の進展があったものの、最終的な合意には至っていないと説明しました。本記事の執筆時点(2025年12月8日)、トランプ氏は同日ワシントンで予定されているゼレンスキー氏との会談を控えています。
焦点は「鉄壁の安全保証」とEU・NATOへの道
共同声明で欧州首脳らは、ウクライナが自国の主権と領土一体性を守るために「鉄壁の安全保証」(英語で ironclad security guarantees)を受ける必要があると明記しました。トランプ大統領が、ワシントンはそのような安全保証を提供する用意があると述べたことを歓迎し、欧州としてもトランプ氏とゼレンスキー氏と共に、欧州の支援を伴う3者首脳会談の実現に向けて取り組む意欲を示しています。
声明文では、ウクライナの安全保障に関して次のような原則が強調されました。
- ウクライナ軍の行動や、ウクライナと第三国との安全保障協力に制限を課すべきではない。
- ロシアが、ウクライナのEUおよびNATOへの道筋に対して拒否権を持つことは認められない。
欧州としては、ウクライナの将来の安全保障の枠組みを、ロシアの意向だけで縛らないというメッセージを明確にした形です。
ウクライナの主権と国際秩序へのメッセージ
首脳らはまた、キエフへの支援を改めて約束しました。声明は、ウクライナの領土に関する決定はウクライナ自身が行うべきだと強調し、国際的に認められた国境は力によって変更されてはならないと指摘しています。
これは、国家の主権と領土一体性を尊重するという国際秩序の基本原則をあらためて確認するものであり、ウクライナ情勢を越えた意味を持つメッセージでもあります。
制裁と経済圧力は「戦いが続く限り」継続
共同声明は、戦闘が続く限り欧州はロシアへの圧力を維持すると明言しました。具体的には、これまでの制裁の一層の強化に加え、ロシアの戦時経済を標的とする、より広範な経済措置を通じて対応するとしています。
軍事支援だけでなく、経済面での圧力と支援を組み合わせることで、ウクライナの交渉力と防衛力を確保しようとする姿勢がにじみます。
なぜ3者首脳会談構想が注目されるのか
今回の欧州側の提案は、ウクライナ情勢をめぐる交渉の「場」をどう設計するかという点で重要です。米国とロシアの2者協議だけでなく、当事者であるウクライナを同じテーブルに確実に座らせることを優先しているからです。
欧州首脳らは、ウクライナの主権を尊重しつつ、安全保障上の不安を埋めるための仕組みづくりをトランプ氏と共に進めようとしています。どのような安全保証が「鉄壁」と言えるのか、そして3者会談が実現した場合にどこまで踏み込んだ議論ができるのかは、今後の大きな焦点となります。
国際ニュースとして、この動きは欧州・米国・ロシアの力学だけでなく、主権や安全保障のあり方をどう考えるかという、より広い問いを投げかけています。読者一人ひとりにとっても、どのような和平と安全保障の枠組みが望ましいのかを考えるきっかけになりそうです。
Reference(s):
European leaders 'ready' to push for Zelenskyy-Trump-Putin meet
cgtn.com








