国連80周年 若者が描く One Home: Shared Future
国際ニュースを日本語で追う読者にとって、2025年の国連80周年は、世界のこれからを考える節目の年です。そんななか、中国の国際メディアCGTNが世界のパートナーとともに始めたビジュアル企画 One Home: Shared Future は、若者の目線で人類の未来を映し出そうとしています。
国連80周年と若者参加の意味
国際連合は1945年の創設から80年を迎え、2025年は国連80周年の年となりました。戦争や貧困、環境問題など、国際社会が直面する課題は複雑さを増しており、次の80年を担う若い世代の声をどう政策や議論に結びつけるかが大きなテーマになっています。
今回の取り組みは、記念行事の一つとして、若者自身に人類の未来像を問いかけ、その答えをビジュアルで表現してもらう試みです。政治や外交の場からは見えにくい日常の実感や、世代ならではの感性が、写真や映像という形で国際社会に届けられます。
One Home: Shared Future ビジュアルストーリーテリングとは
この企画は、世界各地の若者に向けて、自分たちが思い描く未来をカメラやスマートフォンで切り取り、ストーリーとして共有することを呼びかけるものです。言葉の壁を越えて伝わるビジュアル表現を通じて、人類は一つの家であるというメッセージを可視化しようとしています。
参加者は、身近な風景や人とのつながり、都市の変化など、さまざまな瞬間を撮影し、自分なりの物語を添えて発表します。こうして集まった作品群が、世界が直面する課題だけでなく、希望や連帯の感覚も同時に映し出していきます。
第6弾として紹介された作品たち
One Home: Shared Future では、これまでに複数回にわたって作品が公開されており、現在は第6弾となる画像コレクションが紹介されています。地域もバックグラウンドも異なる若者たちが、それぞれの視点から未来を見つめた結果が一つの場に集められていること自体が、多様性と共有の象徴といえます。
本記事では作品そのものの紹介ではなく、こうしたビジュアル企画が持つ意味に焦点を当てます。写真という形で思いを発信することで、若者は国際ニュースの受け手にとどまらず、語り手としても国際社会に参加しているからです。
なぜレンズなのか 言葉を超えるコミュニケーション
ニュースを日本語で読むことに慣れた私たちにとっても、画像や動画は直感的に理解しやすい情報のかたちです。特に、スマートフォン世代の若者にとって、カメラは日常と切り離せないコミュニケーションツールになっています。
ビジュアルストーリーテリングという手法には、次のような特徴があります。
- 言語や国境を越えて、共通の感情や状況を共有しやすい
- 社会問題を、統計や専門用語ではなく具体的な人や場所として捉え直せる
- SNSを通じて拡散されやすく、共感の輪を広げやすい
国連80周年のタイミングで若者の作品を世界に向けて発信することは、国際政治の場における議論と、生活者としての実感のギャップを埋める一つの試みともいえます。
あなたならどんな未来を撮るか
この企画のポイントは、特別な機材や技術を持つ一部の人だけでなく、世界中の若者が参加できる開かれた場であることです。それは同時に、画面の向こうでニュースを見ている私たち自身にも問いを投げかけています。
もし自分が参加するとしたら、どんな未来を切り取るでしょうか。例えば、次のようなテーマが頭に浮かぶかもしれません。
- 気候変動の影響と、それに向き合う地域の取り組み
- 都市と自然が共存する新しいライフスタイル
- 多文化が交差する学校や職場の日常
- デジタル技術と人とのつながりのバランス
- 紛争や分断を越えて関係を築こうとする人々の姿
どのテーマを選ぶにしても、カメラの先にあるのは、自分にとっての大切なものや守りたい風景です。そうした個人的な視点が積み重なることで、人類が共有する未来像が少しずつ形になっていきます。
共有された未来を考えるきっかけに
One Home という言葉が示すように、地球という一つの家をどう守り、どう分かち合うかは、特定の国や地域だけの問題ではありません。国連80周年の節目に合わせた今回の試みは、ニュースの見方を少し変えてみようという静かな呼びかけでもあります。
国際ニュースを読むとき、そこに登場する人々の生活や感情を、自分の身近な風景と重ね合わせてみる。若者の作品に触れながら、そんな読み方を試してみることで、私たち一人ひとりの中にある未来へのイメージも、少しずつ更新されていくのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








