EU外相6人、イスラエルのガザ恒久駐留計画を非難 最新攻勢にも懸念
イスラエルによるガザ地区での最新の軍事攻勢と、ガザ市への「恒久的なプレゼンス」構築計画をめぐり、ヨーロッパの6カ国の外相が共同声明で強く非難しました。ガザ情勢と中東和平の行方を考えるうえで、見過ごせない動きです。
6カ国の外相が共同声明でイスラエルを非難
現地時間の金曜日、アイスランド、アイルランド、ルクセンブルク、ノルウェー、スロベニア、スペインの外相は、共同声明を発表し、イスラエルがガザ地区で行っている最新の軍事攻勢を「強く非難」しました。
声明はあわせて、イスラエルがガザ市に恒久的なプレゼンス、つまり長期的な拠点や駐留体制を築く計画を公表したことに対しても強い懸念を示しています。6カ国の外相は、こうした動きがガザ地区の将来や、中東全体の安定に深刻な影響を与えかねないと訴えました。
焦点となる「恒久的プレゼンス」とは何か
今回の声明で特に注目されるのが、「ガザ市への恒久的なプレゼンス」という表現です。これは、イスラエルがガザ地区から完全に撤収するのではなく、軍や行政機能などを通じて長期的に関与し続ける意思を示していると受け止められます。
国際社会では、占領や一方的な支配の長期化が、現地住民の権利や安全保障、そして国際法との整合性をめぐる議論を呼びやすいテーマです。今回の6カ国の動きは、ガザ地区の統治や治安を誰が、どのような枠組みで担うべきなのかという根本的な問いを、あらためて突きつけるものでもあります。
EUの中でにじむガザ政策の温度差
今回の共同声明は、EU全体としての公式発表ではなく、6カ国の外相が連名で出したものです。それでも、「最新の軍事攻勢」と「恒久的プレゼンス計画」を名指しで強く非難したことは、ガザ情勢をめぐるヨーロッパの議論の一端を映し出しています。
一方で、イスラエルの安全保障上の懸念に一定の理解を示しつつも、ガザ地区での民間人被害や人道状況の悪化を抑えるべきだという声も、欧州内外で根強く存在します。6カ国の声明は、軍事行動だけでは持続的な安定は得られないのではないか、という問題提起だとも言えます。
ガザの将来像をめぐる国際的な問い
ガザ地区の将来をめぐっては、次のような論点が国際社会で繰り返し議論されています。
- ガザの安全を誰が、どのような枠組みで保証するのか
- 現地のパレスチナ住民の政治的な権利や自己決定は、どのように尊重されるべきか
- 軍事的な「プレゼンス」の長期化が、和平プロセスにどのような影響を与えるのか
- 人道支援や復興と、治安確保をどう両立させるのか
今回の6カ国外相による強い非難は、こうした論点にあらためて光を当てる動きだと見ることができます。ガザでの戦闘と緊張が続くなか、軍事行動と人道・政治プロセスのバランスをどう取るのかは、2025年の国際政治にとっても避けて通れない課題です。
私たちが注視すべきポイント
今後の焦点として、少なくとも次の三つが挙げられます。
- イスラエルが「恒久的プレゼンス」計画の具体像をどこまで示すのか
- 今回の6カ国以外にも、同様の懸念や非難を表明する国が広がるのか
- ガザ地区の停戦や政治プロセスに向けた、新たな外交的イニシアチブが生まれるのか
ガザ情勢は、遠い中東の問題にとどまらず、国際秩序や人道、そして安全保障をどう考えるかという、私たち自身の問いにもつながっています。SNSで流れてくる断片的な情報だけでなく、各国の外交的な動きや声明の背景にも目を向けることで、より立体的にニュースを読み解けるはずです。
この記事は、2025年12月8日時点で報じられている情報をもとに構成しています。
Reference(s):
EU FMs condemn Israel's plan to establish permanent presence in Gaza
cgtn.com








