タイ、首相選出へ 議会解散要請退けられ議会投票に道
タイ、首相選出へ 議会解散要請退けられ議会投票に道
タイで新首相を選ぶ議会投票が行われる見通しとなりました。暫定政権による議会解散の要請を王室側が退け、続いてきた「政治の空白」を埋めるプロセスが動き出しています。
王室側が議会解散を拒否
与党を率いる暫定首相のプムタム・ウェーチャヤチャイ氏は木曜日、タイの王室関係機関が議会解散の要請を認めなかったと明らかにしました。与党プアタイ党は、首相選出のための議会投票を阻止するため、議会解散を求める案を宮殿側に提出していました。
しかし、プムタム氏によると、枢密院事務局からは「現時点で国王に勅令案を上奏するのは適切ではない」と伝えられました。さらに、暫定首相として議会を解散する権限があるのかどうかについて、「法的な争点が残っている」と指摘されたとし、その内容を自身のフェイスブックへの投稿で説明しています。
8月末から続く「権力の空白」
タイでは8月29日、憲法裁判所が当時の首相パエトンタルン・チナワット氏を倫理規定違反で解任して以来、首相の座が空席となり、権力の空白状態が続いています。この間、プアタイ党を中心とする暫定政権が、日常的な行政を担う「看守」的な立場で政権運営を続けてきました。
今回、王室側が議会解散を認めなかったことで、首相不在の状態を解消するために、議会による首相選出プロセスを進める道が開かれた形です。
新首相候補は保守系建設事業家アヌティン氏
新たな首相候補として名前が挙がっているのが、保守的な姿勢で知られる建設事業家、アヌティン・チャーンウィーラクル氏です。野党系の国会議員らで構成される連合が、アヌティン氏を首相候補として推しており、議会投票は金曜日午前10時ごろに行われる予定とされています。
投票では、上下両院の議員が新首相を選ぶために票を投じる見通しで、必要な支持をどこまで固められるかが焦点となります。アヌティン氏が十分な票を集めれば、パエトンタルン氏の後任として首相の座に就く可能性があります。
暫定政権の思惑と法的な限界
プアタイ党は、議会解散に踏み切ることで新たな総選挙に道を開き、野党連合による首相選出を阻もうとしたとみられます。しかし、暫定首相にどこまで権限があるのかという法的な議論が障害となりました。
枢密院事務局が「法的な争点」を理由に勅令案の上奏を見送ったことで、暫定政権による解散戦略は頓挫しました。その一方で、国会議員が新しいリーダーを選ぶプロセスが優先される形となり、「次の一歩」は議会の判断に委ねられています。
タイ政治の行方と地域への波及
数カ月にわたって続いてきた首相不在の状態が、金曜日の投票で終わりを迎えるのかどうかは、タイ国内だけでなく、周辺国や企業、投資家も注視するポイントです。政治の不確実性が長引けば、経済や社会の先行きに対する不安が高まるおそれがあります。
一方で、議会による首相選出がスムーズに進めば、タイ政治は新たな安定局面に入る可能性もあります。新首相が誰になるにせよ、政権発足後にどのような改革や調整を進めるのかが、今後の大きな論点となりそうです。
Reference(s):
Thailand to vote on new prime minister after dissolution bid rejected
cgtn.com








