エルサレムのバス停で銃撃、6人死亡 EUはガザ停戦の必要性を強調
イスラエル当局によると、エルサレム北部のバス停で現地時間の月曜日、銃撃事件が発生し、少なくとも6人が死亡しました。ガザ地区での軍事作戦が続く中で起きたこの攻撃は、中東情勢の緊張の深さを改めて浮き彫りにしています。
エルサレムのバス停で何が起きたのか
イスラエル警察の発表によりますと、2人の襲撃犯がエルサレムのラモト・ジャンクション付近のバス停で発砲し、その後バスにも銃撃を加えました。現場にいた治安要員と民間人が反撃し、2人の襲撃犯はその場で射殺されたとされています。
イスラエルの救急当局であるマゲン・ダビド・アドムは、犠牲者について、女性1人と男性5人が死亡したと説明しています。また、少なくとも6人が重傷を負い、その他の負傷者も含め多数がエルサレム市内の病院に搬送されました。病院側は、軽傷から中等症までを含め、合計38人の患者を受け入れたとしています。
容疑者はヨルダン川西岸の村出身と報道
イスラエルの国営放送カンは、治安当局の話として、襲撃犯は占領下のヨルダン川西岸にあるラマッラ県のカタンナとアル・クベイバの出身だと伝えています。2人は拳銃と、即席で作られたサブマシンガンとみられる武器で武装していたということです。
現時点で、どの組織も犯行声明は出していません。事件の背景や計画性については、今後の捜査で明らかになっていくとみられます。
通勤時間帯を直撃した銃撃の現場
攻撃があったのは、エルサレム北部、東エルサレムの入植地として知られるラモト近くのジャンクションです。通勤ラッシュの時間帯だったこともあり、現場は多くの市民で混雑していました。
現場の映像には、窓ガラスが粉々に割れ、弾痕が残ったバスが2台映っていました。混乱の中、多くの人々がバス停から一斉に逃げ出す様子も記録されています。救急隊員は、歩道一帯に砕けたガラス片が散らばり、混乱した状況だったと証言しています。
イスラエル指導部とEUの反応
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の事務所は、エルサレムでの攻撃を受けて、首相が高官級の治安担当者とともに状況評価会議を行っていると発表しました。治安体制の強化や、今後の対応方針が協議されているとみられます。
一方、欧州連合(EU)はこの銃撃を非難するとともに、ガザ地区での即時停戦の必要性を改めて強調しました。EU報道官のアヌアル・エル・アヌニ氏は、「この攻撃を非難するとともに、あらゆる命の喪失を嘆きます。緊張緩和を呼びかけるとともに、この出来事は停戦がいかに必要で重要かを示しています」と述べています。
ガザとヨルダン川西岸で続く緊張の中で
今回のエルサレムでの銃撃は、約2年にわたり続いてきたイスラエルによるガザ地区での軍事作戦と、その影響のただ中で起きたと報じられています。この間、ヨルダン川西岸では一部のイスラエル人入植者によるパレスチナ人への暴力行為が問題となり、同時にイスラエル人に対するパレスチナ側からの攻撃も増加しているとされています。
ガザ、ヨルダン川西岸、エルサレムという三つの地域で、暴力の連鎖が互いに影響し合っている構図があり、市民がその代償を払わされている現状が浮かび上がります。
市民の安全と停戦への道筋は
今回の銃撃は、バス停という日常生活に密接した場所を狙ったもので、多くの一般市民が被害に巻き込まれました。場所を問わない攻撃が続けば、日常の移動や通勤そのものが不安にさらされることになります。
一方で、EUが強調したように、ガザ地区での戦闘と周辺地域の暴力をどう抑え、停戦につなげていくのかは国際社会にとっても大きな課題です。エルサレムでの今回の事件は、軍事作戦や報復の連鎖が、最終的には市民の命と安全を脅かしているという現実を改めて示したと言えるでしょう。
暴力の応酬ではなく、住民の安全と尊厳を出発点とした対話や外交的な取り組みをどう具体化していくのか。2025年の今、中東情勢を見つめるうえで、私たち一人ひとりにも問われているテーマです。
Reference(s):
cgtn.com







