ベネズエラが米海軍を非難 自国EEZ内で漁船拿捕と主張
ベネズエラ政府が、米海軍駆逐艦による自国の排他的経済水域内での漁船拿捕を違法な行為だと非難しました。カリブ海で起きたとされるこの事案は、地域の安全保障と主権をめぐる議論を呼びかけています。
何が起きたのか
ベネズエラ政府によると、事案が発生したのは金曜日で、ベネズエラの排他的経済水域内で通常の漁業活動を行っていた漁船カルメン・ローサが対象となりました。
カルメン・ローサには9人の漁師が乗船しており、ラ・ブランキージャ島の北東約48海里の海域で操業していたところ、米海軍の駆逐艦ジェイソン・ダナム(USS Jason Dunham、DDG-109)が接近したと説明しています。
ベネズエラ政府の説明
ベネズエラの外相 Yvan Gil 氏は、Telegram に投稿した声明の中で、米駆逐艦が武装した要員18人を派遣し、漁船に乗り込んで約8時間にわたり占拠したと述べました。
その間、漁船側の通信手段は遮断され、通常の漁業活動が妨げられたとしています。ベネズエラ側は、これらの行為が自国の管轄海域内で行われたと強調しています。
挑発的な軍事行動との非難
声明の中でベネズエラ政府は、米軍の行動を、軍事力を違法に用いた挑発であり、カリブ海における戦争のエスカレーションを正当化し、体制転換を促すことを狙ったものだと厳しく批判しました。
土曜日に行われた記者会見で Yvan Gil 外相は、これらの行為はカリブ海の安全と平和を危険にさらすものだとして、米国に対し直ちにこうした行動をやめるよう求めました。また、ベネズエラは平和へのコミットメントと、自国の国家主権を守る意思を改めて強調しました。
カリブ海の安全保障と主権をめぐる論点
今回の事案は、軍艦が他国の漁船に接近し、乗り込むという行為がどこまで許されるのかという、海上安全保障と主権の線引きに関する問いを投げかけています。
とくに、排他的経済水域のように、沿岸国が資源利用などで一定の権利を主張する海域での軍事行動は、関係国の信頼や地域の安定に直結しやすい問題です。ベネズエラ政府の強い反発は、カリブ海の秩序と自国の立場をめぐる危機感の表れとも言えます。
読者が押さえておきたいポイント
- ベネズエラ政府は、自国の排他的経済水域内で操業していた漁船カルメン・ローサが、米海軍駆逐艦によって拿捕されたと主張していること
- 政府の説明では、武装要員18人が約8時間にわたり漁船を占拠し、その間に通信が遮断され、漁業活動が妨げられたとされていること
- ベネズエラ側は、この行動を挑発的な軍事行動であり、カリブ海の平和と安全、さらに自国の主権を脅かすものだとして、米国に対し即時の中止を求めていること
2025年12月現在、この事案がベネズエラと米国の関係、そしてカリブ海地域の安全保障にどのような影響を与えるのか、引き続き注目が集まりそうです。
Reference(s):
Venezuela says U.S. illegally intercepts Venezuelan fishing vessel
cgtn.com








