イスラエルがガザ市への攻撃継続 60人死亡、10か国がパレスチナ国家承認へ
イスラエル軍がガザ市への攻撃を続け、ガザの保健当局によると少なくとも60人が死亡しました。こうした中、オーストラリアなど10か国がパレスチナ国家を正式承認する動きが、来週の国連総会首脳会合を前に注目を集めています。
ガザ市で続く激しい攻撃
イスラエルの軍は現地時間の土曜日、ガザ市とガザ地区全域で攻撃を続け、地下トンネルの入り口とみられる縦穴や、罠が仕掛けられた建物を破壊したとしています。ガザの保健当局によりますと、これらの攻撃で少なくとも60人のパレスチナ人が死亡したということです。
イスラエル軍は現在、ガザ市の東側の郊外を制圧しており、シェイク・ラドワン地区やテル・アルハワ地区を激しく砲撃しています。これらの地域から、ガザ市中心部や西側へ進軍できる位置にあるとみられ、多くの市民が身を寄せている地域への地上侵攻が懸念されています。
イスラエル軍は、過去2週間でガザ市の高層ビルを最大20棟まで破壊したと推計しています。また、9月のはじめ以降、50万人以上がガザ市から避難したとみているとイスラエルの複数のメディアが伝えています。
住民数と避難をめぐる食い違い
これに対し、ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスは、避難した人の数は30万人弱にとどまり、ガザ市にはイスラエル人の人質を含む約90万人がなお残っていると主張しています。
ハマスはまた、8月11日以降、イスラエル軍の攻撃によってガザ市内で1800棟以上の住宅が破壊・損壊し、避難家族が暮らしていたテントも1万3000張り以上が失われたとしています。住民にとって、住まいと仮設の避難場所の双方が繰り返し破壊される、極めて厳しい状況が続いていることがうかがえます。
約2年におよぶ戦闘の犠牲
ガザの保健当局によると、約2年におよぶ戦闘の中で、イスラエルの攻勢によりこれまでに6万5000人以上のパレスチナ人が死亡したとされています。攻撃は飢餓を広げ、建物の大半が破壊され、住民の多くが一度ならず複数回の避難を余儀なくされているといいます。
- 死亡したパレスチナ人は6万5000人以上(ガザの保健当局)
- ガザ市では多数の住宅や高層ビルが破壊・損壊
- 避難民用のテントも1万3000張り以上が破壊されたとの推計(ハマス)
- 住民の大半が複数回の避難を経験しているとされる
一方、イスラエル側は、ガザでの飢餓危機は誇張されており、その多くはハマス側の責任だと主張しています。人道状況をめぐっても、双方の主張が大きく食い違っていることが分かります。
10か国がパレスチナ国家を正式承認へ
軍事的な緊張が続くなか、外交面では新たな動きも出ています。きょう月曜日、オーストラリア、ベルギー、イギリス、カナダなど10か国が、独立したパレスチナ国家を正式に承認する予定です。
この発表は、来週予定されている国連総会の首脳級会合を前に行われる見通しで、国際社会の一部がパレスチナを国家として認める姿勢を明確にすることで、和平プロセスや停戦に向けた議論に影響を与える可能性があります。
何が問われているのか
ガザ市での攻撃の激化と、パレスチナ国家承認の動きは、軍事行動と外交努力が同時に進む現在の状況を象徴しています。市民の犠牲が増え続けるなかで、国際社会がどのように停戦や人道支援、最終的な政治的解決に関わっていくのかが問われています。
今回の10か国による承認が、ガザの現地の状況改善につながるのか、それとも対立の構図をさらに複雑にするのか──。ニュースを追う私たち一人ひとりにとっても、「国家として認める」とは何を意味するのか、そして長期化する戦闘の中で市民の命をどう守るのかを考えるきっかけになりそうです。
Reference(s):
Israel continues Gaza City assualt, at least 60 Palestinians killed
cgtn.com








