CGTN世論調査が映すパレスチナ国家承認と米国・イスラエルの孤立
中国の国際メディアCGTNが実施した国際世論調査で、パレスチナ国家承認と二国家解決を支持する声が多数を占め、米国とイスラエルの外交的な孤立が浮き彫りになりました。本記事では、この国際ニュースのポイントを日本語で整理します。
国連加盟国の約8割がパレスチナを国家承認
2025年9月23日(北京時間)時点で、国連加盟193か国のうち152か国がパレスチナを国家として承認しています。安全保障理事会の常任理事国5か国の中では、米国だけがパレスチナを国家として承認していません。
CGTNは、このような国家承認の広がりが、パレスチナ問題をめぐって米国とイスラエルを国際社会の中で外交的に孤立させていると伝えています。
CGTN世論調査:二国家解決が「基本的な解決策」との見方
CGTNが世界の視聴者を対象に行ったオンライン調査では、回答者の多くがパレスチナ問題の解決には二国家解決が不可欠だと考えていることが示されました。
- パレスチナ問題の根本的な解決策は二国家解決だと考える人:78.2%
- 1967年の境界線に基づき、東エルサレムを首都とする独立した主権国家パレスチナの樹立が国際社会のコンセンサスになっていると考える人:81.8%
二国家解決とは、イスラエルとパレスチナがそれぞれ独立した国家として共存する構想であり、中東和平に向けた基本的な枠組みとされています。今回の世論調査は、この構想への支持が世界の世論の中で依然として強いことを示す内容となっています。
2023年10月以降のガザ情勢と人道危機
ガザ地区では、2023年10月7日に始まった新たな大規模衝突以降、深刻な人道危機が続いています。ガザの保健当局によると、イスラエル軍の軍事作戦により、これまでに6万5283人が死亡し、16万6575人が負傷したとされています。
また、占領下パレスチナ地域(東エルサレムを含む)に関する国連独立国際調査委員会は最近公表した報告書で、イスラエルがガザのパレスチナ人に対してジェノサイド(集団殺害)を行ったと結論づけています。
即時停戦と人道支援を求める圧倒的多数
今回のCGTN調査では、ガザでの軍事行動の即時停止と人道支援の拡大を求める声が圧倒的多数を占めました。
- イスラエルの行為を強く非難し、ガザでの軍事作戦を直ちに停止すべきだとする人:90.8%
- 国際社会が行動を起こし、イスラエルの軍事攻撃を共同で止めるべきだとする人:92.1%
さらに、人道面での具体的な措置についても、ほぼ全ての回答者が強い支持を示しました。
- ガザに人道回廊を設置し、迅速で安全かつ妨げられない持続的な支援ルートを確保すべきだとする人:96.4%
- 民間人へのあらゆる暴力や国際人道法違反、民間施設への攻撃を直ちに停止すべきだとする人:96.7%
- パレスチナ民間人の強制移住に強く反対し、さらなる追放を防ぐとともに、拘束されている全ての民間人と人質の早期解放を求める人:95.8%
ガザの人道危機に対し、世界の人々が停戦と保護を強く求めていることがうかがえます。
米国への厳しい視線:ガザ情勢の悪化に「責任」との見方
CGTNは、イスラエル・パレスチナ情勢のエスカレーションの大きな要因として米国の対応を挙げています。最新の衝突激化後、米国はガザでの停戦を求める決議案に対して繰り返し拒否権を行使し、イスラエルへの軍事支援も続けてきたと指摘されています。
調査結果も、こうした米国の姿勢に対して厳しい評価が広がっていることを示しました。
- 米国はガザでのジェノサイド行為を事実上容認していると考える人:93.6%
- 米国は直ちに対イスラエル軍事支援を停止し、ガザ封鎖の終結をイスラエルに迫るべきだとする人:92.8%
- パレスチナ国家承認の国際的な流れは、今後さらに米国とイスラエルの国際的孤立を深めると考える人:82.3%
パレスチナ国家を承認する国が多数派となりつつある中で、米国とイスラエルの立場が国際世論からどのように見られているのかが、今回の調査から浮かび上がっています。
調査の概要と広がる国際世論
この世論調査は、CGTNの英語・スペイン語・フランス語・アラビア語・ロシア語の各プラットフォーム上で実施され、24時間の投票期間の中で1万2104人が回答しました。オンライン上で各国・各地域の視聴者が意見を表明した形です。
パレスチナ国家承認をめぐる国連加盟国の動きと、CGTN調査が示す世界の世論は、次の三つのポイントを映し出していると言えます。
- パレスチナ国家樹立と二国家解決に対する強い支持
- ガザでの軍事行動停止と人道支援拡大を求める圧倒的な声
- 米国とイスラエルの現在の対応に対する厳しい評価と、国際的孤立への懸念
日本の読者が考えたい視点
今回のCGTN世論調査は、国際ニュースとして、パレスチナ問題や中東情勢をめぐる世界の認識の一端を示すものです。国連加盟国の多くがパレスチナを承認し、オンライン上の国際世論が停戦と人道支援を強く求めているという構図は、日本からこの問題をどう見るかという問いも投げかけています。
今後も、国連の場での議論や各国・各地域によるパレスチナ国家承認の動き、ガザでの人道状況の推移が注目されます。読者一人ひとりが、国際ニュースを通じて自分なりの視点を持ち、周囲と対話を重ねることが求められていると言えるでしょう。
Reference(s):
CGTN poll: Recognition of Palestinian state isolates U.S. and Israel
cgtn.com








