DRコンゴ中部カサイ州でエボラ 64例中42人死亡、国連が警戒呼びかけ
コンゴ民主共和国(DRコンゴ)中部のカサイ州で続くエボラ出血熱の流行で、64例のうち42人が死亡しました。国連機関は「世界規模の予防」の必要性を訴え、各国に警戒と支援を呼びかけています。
64例中42人死亡、致死率は約3分の2
カサイ州の地方当局によると、2025年9月26日までに同州で64例のエボラ感染が確認され、そのうち53例が確定症例、11例が疑い例とされています。死亡は計42人で、このうち31人が確定症例でした。流行は同年9月4日にコンゴ民主共和国政府が公式に宣言しており、同国でエボラウイルスが初めて確認された1976年以降、16回目の流行となります。
ぜい弱な地域カサイ州で起きた流行
国連児童基金(UNICEF)は、カサイ州を「国の中でも最もぜい弱な地域の一つ」と位置づけています。地域の保健システムは弱く、安全な飲料水へのアクセスは限られ、医薬品不足や衛生環境の悪さも指摘されています。こうした条件が、感染症の封じ込めを一層難しくしているとみられます。
0〜65歳まで幅広い年齢層、特に子どもが影響
世界保健機関(WHO)の最近の報告によると、今回のエボラ感染者の年齢は0歳から65歳までと幅広く、その中でも9歳以下の子どもが最も多く影響を受けています。子どもが多く含まれていることは、地域社会への長期的な影響という点でも大きな懸念材料です。
ワクチン2,103人接種、リングワクチン戦略を採用
コンゴ民主共和国保健省の別の報告では、これまでに2,103人がエボラワクチンの接種を受けたとされています。UNICEFによれば、すでに2万回分以上のワクチンが現地に届けられており、さらに約4万5,000回分がカサイ州に向かっている最中です。
WHOは、今回の接種が「リングワクチン戦略」と呼ばれる方法で行われていると説明しています。これは、感染が確認された患者と、その周囲の接触者、さらにその接触者と関わりのある人々を優先的に接種することで、ウイルスの「輪」を断ち切ろうとするものです。
国連が強調する「世界的備え」の重要性
UNICEFのDRコンゴ代表ジョン・アグボ氏は声明で「このような流行は、世界全体としての備えと、直ちに対応する力がいかに重要かを思い出させる」と強調しました。今回のカサイ州の事例は、一見遠くの地域で起きている出来事であっても、国際社会全体の保健体制の強さが試されていることを示しています。
エボラ出血熱のような高リスクの感染症に対しては、発生国の努力だけでなく、早期の情報共有、医療支援、人材や物資の提供など、国境を超えた協力が欠かせません。カサイ州で続く流行は、「世界的な備え」が抽象的なスローガンではなく、具体的な行動として問われていることを改めて浮き彫りにしています。
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Reference(s):
Ebola outbreak kills 42 in DR Congo as UN calls for global vigilance
cgtn.com








