米政府閉鎖が2週目に突入 トランプ政権と民主党の対立が生む150億ドルの損失
トランプ大統領率いる共和党と民主党の対立で、米連邦政府の一部閉鎖が2週目に入り、週約150億ドル規模の損失が出ているとされています。本記事では、その政治的な背景と米経済・市民への影響を整理します。
- 米連邦政府の一部閉鎖が2週目に入り、与野党の合意は見えていません。
- トランプ政権は「青い州」での予算削減や、民主党系が率いる連邦機関の解体を進めてきました。
- 政府閉鎖が1週間続くごとに、米経済には約150億ドルの損失が出ると試算されています。
米政府閉鎖、2週目に突入
2025年12月8日現在、米国の連邦政府の一部閉鎖は2週目に入りました。トランプ大統領率いる共和党と民主党のあいだで危機を終わらせる合意は見えておらず、長期化への懸念が強まっています。
今回の政府閉鎖は、「誰がそのカネを握るのか」という財源配分をめぐる対立が中心にあります。しかし、そのコストは政治の世界だけでなく、日々の暮らしや経済全体に静かに広がっています。
トランプ政権と民主党、それぞれの思惑
青い州への圧力を強めるトランプ政権
トランプ政権は、民主党の支持が強い「ブルー・ステート」で、連邦政府の予算や各種プログラムを削減してきました。また、民主党系の指導者が率いる連邦機関の解体も目指してきました。
こうした姿勢は、与党・共和党の支持基盤を固める一方で、民主党側との対立を一段と深める結果にもつながっています。
結束をアピールする民主党
一方の民主党は、今回の政府閉鎖をめぐって、まれに見る結束を示しています。支持率の低下に苦しむ中で、この対立を通じて政権への批判を強め、自らの支持を回復したいという思いもあります。
両党の対立は、単なる予算論争を超え、「どちらが政治的な主導権を握るのか」を競う場にもなっています。そのため、妥協点を見いだすことが難しくなっている側面があります。
200万人超の連邦職員と米経済が被るコスト
与野党がにらみ合いを続けるなかで、負担を強いられているのは現場の人々です。連邦政府で働く200万人を超える職員が、政府閉鎖のたびに不安定な状況に置かれます。
給与の支払いが滞る懸念や、業務の中断をめぐる不安は、個々の職員の生活だけでなく、周囲の消費活動にも影響を与えかねません。
影響は個人にとどまりません。米国経済全体も、政府閉鎖が続くたびにダメージを受けます。政策の実行が遅れ、企業や自治体が先行きの見通しを立てにくくなることで、投資や雇用の判断が慎重になる可能性があります。
週約150億ドルの損失という試算
ホワイトハウスの経済諮問委員会(Council of Economic Advisers)の試算によると、連邦政府の閉鎖が1週間続くごとに、米経済にはおよそ150億ドルの損失が発生するとされています。
今回の政府閉鎖はすでに2週目に入っており、試算どおりであれば、累計の経済損失は数百億ドル規模に達していることになります。このコストは、景気指標にすぐには現れないかもしれませんが、長期的な成長の足かせになるおそれがあります。
「誰が勝つか」から「誰が負担するか」へ
今回の政府閉鎖をめぐる攻防は、表向きには予算と政策を争う政治ドラマのように見えます。しかし、その裏側でコストを支払っているのは、200万人超の連邦職員や、その家族、そして米国経済にかかわるさまざまな人々です。
与野党が互いの立場を守ろうとすること自体は、民主主義のプロセスの一部とも言えます。それでも、「誰が勝つか」だけでなく、「誰がどれだけの負担を強いられているのか」という視点から、この政府閉鎖の意味を捉え直す必要がありそうです。
政府閉鎖が続くたびに積み上がる150億ドル規模のコストは、最終的には社会全体が負担するものです。政治の駆け引きが続く今こそ、早期の妥協と、より持続可能な予算づくりのあり方が問われています。
Reference(s):
cgtn.com








