米政府閉鎖が軍人家族を直撃 フードバンク利用が急増 video poster
米国で続く政府閉鎖が、約130万人の現役軍人とその家族の暮らしを直撃し、フードバンクに初めて助けを求める人たちが増えています。日常的な国際ニュースとしては見落としがちな「政府閉鎖」の影響が、家庭の食卓にまで及んでいます。
12年で3回目の政府閉鎖、そのインパクト
今回の米政府閉鎖は、過去12年で3回目とされています。米国では、連邦予算を巡る政治的な対立などから、一部の政府機関の業務が止まる「政府閉鎖」が度々起きてきました。
政府閉鎖になると、多くの連邦職員が一時帰休となり、あるいは無給のまま勤務を続けることになります。軍関連の業務は「安全保障」の観点から優先されることが多いものの、それでも家計に与える不安は小さくありません。
ここまでのポイントを整理すると、次のようになります。
- 政府閉鎖はこの12年で3回目という頻度で発生している
- 影響は官庁の業務だけでなく、公務員やその家族の家計にも及ぶ
- 特に収入が一時的に不安定になることで、生活の先行きが見えにくくなる
トランプ政権は軍人給与を確保と説明、それでも不安は消えない
約130万人いるとされる米軍の現役兵士とその家族も、この政府閉鎖の影響を強く感じています。トランプ政権は、軍人の給料については支払いに充てる資金を確保したと説明していますが、安心材料にはなりきれていません。
背景には、多くの軍人家族が「給料日から次の給料日まで、なんとかやりくりする」いわゆる給与ぎりぎりの生活を送っている現実があります。思わぬ出費があればすぐに赤字になり、貯蓄に余裕がない家庭も少なくありません。
軍人家族の支出には、次のようなものが含まれます。
- 家賃や住宅ローンなどの住居費
- 子どもの保育や教育費
- 自動車ローンや各種ローンの返済
- 医療費や予想外の修理費などの突発的な支出
給与が支払われる見通しがあるとしても、「もし支払いが遅れたら」「もし次にまた政府閉鎖が起きたら」という不安が、家計とメンタルの両方に影を落としています。
初めてフードバンクを訪れる軍人家族
こうしたなかで、中国の国際メディアであるCGTNの記者、Roza Kazan氏は、これまでフードバンクを利用したことのなかった軍人家族が、初めて支援を求める姿を伝えています。
フードバンクとは、企業や個人から寄付された食品を集め、生活に困っている人たちに無償で配る団体や仕組みのことです。米国では、教会や地域コミュニティと連携しながら、低所得世帯や失業者を支えてきました。
今回、新たにフードバンクの支援が必要になった軍人家族の背景には、次のような事情があります。
- 普段から貯蓄が少なく、数週間の収入の乱れが生活に直結する
- 物価の上昇で、食費や生活必需品の負担が重くなっている
- 「軍人だから大丈夫」という周囲のイメージとのギャップから、支援を求めにくい
家族を養う責任感の強い軍人たちにとって、フードバンクに並ぶことは心理的なハードルも高い行動です。それでも子どもたちの食事を守るため、プライドよりも生活の現実を優先せざるを得ない状況があることがうかがえます。
日本の私たちが考えたいこと
日本からこのニュースを見ると、遠い国の出来事のように感じられるかもしれません。しかし、そこには次のような共通する問いがあります。
- 景気や政治の混乱が起きたとき、最も影響を受けるのは誰なのか
- 公務員や軍人など、国家のために働く人たちの生活をどう守るのか
- 困ったときに支援にアクセスしやすい仕組みを、社会として持てているか
日本でも、物価高や不安定な雇用のなかで、フードバンクの利用が広がっています。米国の軍人家族の例は、「安定した職業」と見なされている人たちであっても、ちょっとしたきっかけで生活が不安定になり得ることを示しています。
国際ニュースを日本語で追いかけることは、単に海外の動きを知るだけではなく、自分たちの社会のあり方を映し出す鏡にもなります。米政府閉鎖とフードバンクのニュースから、身近な暮らしとセーフティネットについて、改めて考えてみてはいかがでしょうか。
Reference(s):
Government shutdown pushes more families to seek help from food banks
cgtn.com








