ガザ停戦後の治安を巡り、ハマス代表団がカイロ入り エジプトで協議
ガザ地区の停戦後の治安や統治のあり方を巡り、ハマスの代表団がエジプトの首都カイロを訪れ、エジプト当局と協議に入っています。戦闘が始まってから2年を経て発効した停戦を、どのように持続的な安定につなげるのかが焦点です。
ハマス代表団がカイロ入り、ガザの「ポスト戦争」を協議
エジプト筋の話として中国の新華社通信に伝えられたところによると、ハマスの代表団は木曜日、カイロに到着し、ガザ地区の戦争終結後の治安体制や、イスラエルとの停戦の履行をテーマにエジプト当局と協議を行っています。
協議の中心にあるのは、エジプトとヨルダンで訓練を受けた約1000人のパレスチナ人治安要員をガザに展開し、パレスチナ自治政府(PA)の監督のもとで治安維持に当たらせる案だとされています。エジプト筋は、これはガザの安定を回復し、自治政府による統治を再び確立するための枠組みの一部だと説明しています。
パレスチナ自治政府主導の治安部隊案とは
報道によると、ガザに展開する約1000人の治安要員は、エジプトとヨルダンで訓練を受ける計画で、現地ではパレスチナ自治政府の指揮下で活動することが想定されています。これにより、ガザの治安をハマスではなく自治政府が担う方向へと転換させる狙いがあるとみられます。
自治政府主導の治安体制が実現すれば、ガザにおける統治構造は大きく変化する可能性があります。長く事実上の支配勢力であったハマスから、自治政府へと権限を移すことができるのかが、大きな論点となります。
ハマスの治安機構からの撤退と武装解除案
協議では、ハマスがガザの治安機構から撤退し、保有する武器を引き渡す可能性についても議論されていると伝えられています。これはアメリカが支援する和平案の一部とされています。
ハマスがどの程度まで治安と統治の枠組みから身を引くのか、また武装解除の範囲や手順をどうするのかは、ガザの将来像に直結する問題です。治安空白をいかに避けるか、自治政府がどこまで実効的な統治能力を発揮できるかも問われることになります。
ラファ検問所の再開合意 患者や負傷者の往来に道
エジプト筋によると、イスラエルはガザ南部のラファ検問所について、パレスチナ側の施設を日曜日に再開することで合意したとされています。再開後は、欧州連合(EU)が監視にあたり、パレスチナ自治政府のチームも配置される計画です。
ラファ検問所は、ガザとエジプトを結ぶ出入り口として重要な役割を担ってきました。再開後は、患者や負傷者、一般の旅行者が双方向に移動できるようになるとされており、人道的な観点からも注目されています。
ガザ統治を巡る広範なパレスチナ会合構想
サウジの衛星チャンネル「アル・アラビーヤ」によると、エジプト・カイロは、戦後のガザ統治を担う共同機構の設立を話し合うため、パレスチナ勢力によるより幅広い会合の開催を計画しているとされています。
この会合では、ガザの行政をどのような形で共同管理するのかが議題となる見通しで、ハマスやパレスチナ・イスラム聖戦(イスラミック・ジハード)の高官級代表団が、それぞれエジプト側仲介者と個別に協議を行う予定だと報じられています。
2年に及ぶ戦争と停戦の背景
報道によれば、ハマスとイスラエルは、ガザで2年にわたって続いた戦争の後、金曜日に発効した停戦に合意しました。この停戦は、エジプト、カタール、トルコ(Türkiye)、アメリカが仲介したものだとされています。
イスラエルが2023年10月7日に軍事作戦を開始して以来、ガザの保健当局によると、これまでにパレスチナ人約6万8000人が死亡し、17万人以上が負傷したとされています。さらに、停戦発効後の10月11日以降も、少なくとも23人が死亡し、122人が負傷したと伝えられており、停戦のもろさをうかがわせます。
日本の読者が見ておきたいポイント
今回のカイロでの協議は、ガザの「ポスト戦争」をどのような枠組みで管理していくのかを巡る、国際ニュースとして重要な局面といえます。特に次の点が今後の焦点となりそうです。
- ガザに派遣される約1000人の治安要員の具体的な役割と、パレスチナ自治政府の権限の範囲
- ハマスが治安機構からどこまで撤退し、武装解除にどこまで応じるのか
- ラファ検問所の再開が、患者や負傷者を含む人の往来をどこまで回復させるのか
- エジプトが呼びかけるパレスチナ勢力の会合が、新たなガザ統治の共同機構づくりにつながるのか
- エジプト、カタール、トルコ、アメリカなど仲介役の連携が、停戦の維持と政治プロセスにどう影響するのか
ガザを巡る情勢は、停戦後もなお不透明さを残しています。今回のカイロ協議と、その後に予定されるパレスチナ勢力間の会合が、ガザの人々の安全と日常をどう変えていくのか。今後も継続的なフォローが必要です。
Reference(s):
cgtn.com








