インドネシア北スマトラで洪水と土砂崩れ 13人死亡・数千人避難
インドネシアの北スマトラ州で洪水と土砂崩れが相次ぎ、少なくとも13人が死亡し、数千人の住民が避難を余儀なくされています。2025年11月下旬の豪雨が引き金となり、被害は今もなお全容が把握されていません。
2025年11月の豪雨で広がった被害
北スマトラ州の防災機関である州災害対策局(BPBD)によりますと、州内の7つの県・市で洪水と土砂崩れが発生しました。11月22日から25日にかけて続いた大雨で河川が増水し、各地で氾濫や土砂災害が起きたとされています。
被害が報告されている主な地域は次の通りです。
- 中央タパヌリ(Central Tapanuli)
- シボルガ(Sibolga)
- マンダイリング・ナタール(Mandailing Natal)
- 南タパヌリ(South Tapanuli)
- 北タパヌリ(North Tapanuli)
- 南ニアス(South Nias)
- パダンシディンプアン(Padangsidimpuan)
死亡13人、行方不明者も 南タパヌリと中央タパヌリで深刻
BPBD北スマトラ州で緊急対応や物資を担当するスリ・ワヒュニ・パンチャシラワティ氏は、水曜日の発表で最新の被害状況を明らかにしました。
これまでに確認されている人的被害は次の通りです。
- 死亡者:13人
── 南タパヌリ県で9人
── 中央タパヌリ県で4人 - 負傷者:37人(南タパヌリ)
- 行方不明者:3人(南タパヌリ)
中央タパヌリでは、いまも被害の詳細なデータ収集が続いており、今後、死傷者数や被災規模がさらに明らかになる可能性があります。
家屋・学校・公共施設が数百棟単位で損壊
今回の洪水と土砂崩れは、人命だけでなく生活基盤にも大きな影響を与えています。報告によると、州内の複数地域で
- 住宅
- 学校
- その他の公共施設
が「数百棟」という規模で被害を受けました。建物の浸水や倒壊により、子どもたちの学習環境や、医療・行政などの公共サービスにも影響が出ているとみられます。
こうした被害のため、住民の多くが自宅での生活を続けることが難しくなり、避難所や親戚・知人宅などに身を寄せています。BPBDによると、避難や一時的な移転を余儀なくされた人は、州全体で数千人規模に上っています。
なぜここまで被害が広がったのか
現地当局によれば、2025年11月22日から25日にかけて続いた激しい雨が、今回の一連の災害の直接的な引き金となりました。短期間に雨量が集中したことで、河川の水位が急激に上昇し、堤防を越えて周辺地域にあふれ出したとされています。
洪水だけでなく、急な斜面を多く抱える地域では、地盤が緩み土砂崩れも発生しました。住宅地や道路沿いの斜面が崩れ、家屋を直撃したケースもあったとみられます。
続く捜索と復旧 見えない全容
南タパヌリでは、負傷者37人、行方不明者3人が報告されており、現地では捜索活動と救助活動が続いています。中央タパヌリでは、まだ被害の全容把握が進行中で、統計上の数字は暫定的なものにとどまっています。
一方で、避難生活の長期化や、学校・公共施設の損壊による影響が今後どこまで広がるのかは、現時点では見通せません。道路や橋などのインフラが被害を受けている地域では、支援物資の輸送や復旧作業にも時間がかかるとみられます。
日本の読者にとっての意味 遠くの災害を自分事として考える
インドネシアの北スマトラ州で起きた今回の洪水と土砂崩れは、日本から見ると遠い地域のニュースのように感じられるかもしれません。しかし、短時間の豪雨が河川の氾濫や土砂崩れを引き起こし、住宅や学校、公共施設が被害を受け、多くの人が避難を迫られるという構図は、日本の豪雨災害とも重なる部分があります。
今回のニュースから、私たちが考えられるポイントとしては、例えば次のようなものがあります。
- 豪雨や土砂災害は「どこか遠く」の出来事ではなく、自分の暮らす地域でも起こりうるという視点を持つこと
- 家族や職場、友人同士で、災害時の連絡方法や避難先について話し合っておくこと
- 海外で起きる災害を通して、インフラや住宅の備え、情報共有のあり方を見直すきっかけにすること
北スマトラ州では、いまもなお、被害状況の把握と住民支援、そして復旧への長い道のりが続いています。国境を越えた災害のニュースに触れることは、世界各地の人々の暮らしを思い浮かべ、自分たちの社会をどう強くしていくかを考えるヒントにもなりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








