米感謝祭のフードロスと食料不安 あふれる食卓と空の冷蔵庫 video poster
アメリカの感謝祭では、家族や友人が集まり豪華な食卓を囲む一方で、大量の食べ物が捨てられています。そのフードロスが積み上がっていくのと同じ時期に、全米のフードバンクは食料支援を求める人の急増に苦しんでいると伝えられています。
感謝祭で生まれる「ごちそう」と「ごみ」
感謝祭は、アメリカで一年の恵みに感謝し、家族が集まって食事を楽しむ大きな祝日です。多くの家庭で食卓いっぱいの料理が並びますが、その一部は食べきれず、結果として大量の食品が廃棄されてしまいます。
記者のオーウェン・フェアクルフ氏のレポートは、この祝祭の裏側でどれほどの食べ物が捨てられているのか、そしてそれが社会の現実とどのように矛盾しているのかに光を当てています。
同じ時期に深刻化する食料不安
感謝祭シーズンは、多くの人にとって「食卓が最も豊かになる時期」です。しかし同じ国の中で、次の食事に確信が持てない「食料不安」に直面する人も少なくありません。
レポートによると、全米のフードバンク(困窮する人に無償や低価格で食料を配る団体)は、急増する需要に追いつけず苦戦しているといいます。倉庫の棚はすぐに空になり、寄付や支援の手を待つ声が高まっています。
なぜ豊かさと不足が同時に存在するのか
一方で食べ物が捨てられ、他方で食べ物が足りない。この矛盾は、食料そのものの「量」だけでなく、「届き方」の問題を映し出しています。
十分な食べ物が用意されている場所と、そうでない場所。買う力がある人と、そうでない人。感謝祭のフードロスと食料不安の同時進行は、社会の中にある格差や、支援の仕組みの限界を静かに示していると言えます。
個人レベルで考えたい3つの視点
こうした状況はアメリカの出来事ですが、食べ物との向き合い方という点では、日本を含む他の国や地域にとっても無関係ではありません。ニュースを自分ごととして捉えるために、次のような視点を持つことができます。
- どれだけ「本当に」必要かを考える
イベントや集まりの食事では、「足りないより多めに」が合言葉になりがちです。あらかじめ食べる人数や量をイメージし、「少し足りないかも」くらいから調整していく発想もフードロス削減につながります。 - 余った食べ物をどう生かすか工夫する
食べきれなかった料理を保存して別の日に食べたり、アレンジして新しい料理にしたりする工夫は、小さく見えても重要です。冷蔵・冷凍の仕方を見直すだけでも、無駄になる量は減らせます。 - 地域の支援の仕組みに目を向ける
アメリカでは、フードバンクが食料不安に直面する人たちの生命線になっています。自分が暮らす地域にも、食支援や寄付を受け付ける取り組みがあるかもしれません。そうした仕組みを知り、できる範囲で関わることは、社会全体のセーフティネットを強くする一歩になります。
「当たり前の一皿」を問い直すタイミング
2025年の感謝祭シーズンに浮かび上がった、フードロスと食料不安のギャップは、「当たり前のように食卓に並ぶ一皿」の重みを静かに問いかけています。
年末に向けて、世界のどこかで起きている問題としてだけでなく、自分の食卓や暮らしとつなげて考えてみる。それが、フードロスを減らし、食料不安に苦しむ人々への理解と共感を少しずつ広げていくきっかけになるのではないでしょうか。
Reference(s):
cgtn.com








