ウクライナ和平案巡り米国が圧力?ゼレンスキー氏に迫る難しい選択 video poster
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が、米国主導の和平案をめぐり難しい選択を迫られています。2025年11月21日(金)の国民向け演説を経て、米国、欧州、ウクライナのあいだで「どのような和平を目指すのか」をめぐる駆け引きが一段と表面化しました。
11月21日、ゼレンスキー氏は何を語ったのか
ウクライナのゼレンスキー大統領は、11月21日(金)に国民向けの演説を行い、現在の武力衝突を終わらせるための米国主導の和平提案について言及しました。この提案は、紛争終結に向けた「包括的な枠組み」と位置づけられています。
大統領は演説で、詳細には踏み込まない一方で、国家の将来と安全保障に関わる重要な局面にあることを強調しました。2025年12月上旬の時点でも、この和平案をどう扱うかはウクライナ政治の最大の焦点の一つとなっています。
米国からの「受け入れ圧力」――支援継続の条件に
複数の報道によると、ゼレンスキー大統領は米国政府関係者から、和平案を受け入れなければ「重要な支援を失うおそれがある」との強いメッセージを受けているとされています。ここで言う支援には、軍事面だけでなく、財政支援や外交的な後押しも含まれると考えられます。
ウクライナ側にとって、米国からの支援は紛争を継続するうえで欠かせない生命線です。その一方で、外部の大国が提示する和平案をそのまま受け入れることは、国内世論や主権の観点から容易ではありません。
ゼレンスキー氏が直面するジレンマ
- 和平案を受け入れれば、戦闘の激化を避けられる可能性がある一方、「譲歩しすぎだ」との批判が国内で高まるリスクがあります。
- 拒否すれば、米国の支援が細る懸念があり、戦況や経済に深刻な影響が出かねません。
- 時間をかけて修正を求める選択肢もありますが、その間にも人的・経済的な負担は続きます。
欧州は対案づくりで「後追い」 再び浮かぶ温度差
米国が主導して和平案を提示したことで、欧州各国の指導者たちは、新たな対案づくりに追われていると伝えられています。ウクライナの将来像や安全保障の枠組みをめぐり、米欧のあいだで議論の中心がずれている構図もにじみます。
欧州側が急いで独自の提案をまとめようとしている背景には、次のような事情があると考えられます。
- 自らの安全保障にも直結する問題として、地域の秩序づくりに主体的に関わりたいという思い
- 戦闘の長期化によるエネルギーや経済への影響を、できるだけ抑えたいという現実的な計算
- 米国主導の枠組みだけでは、自国の利害が十分に反映されないのではないかという警戒感
ウクライナ支援をめぐる「西側の結束」は、これまでもアプローチの違いが指摘されてきました。今回の和平案をめぐる動きは、その温度差があらためて表面化した形とも言えます。
ウクライナの将来像を誰が決めるのか
今回の一連の動きは、「ウクライナの将来像を最終的に誰が決めるのか」という根源的な問いを突きつけています。米国、欧州、そしてウクライナ自身の利害が交錯するなかで、次のような論点が浮かび上がります。
- ウクライナの主権と自己決定権をどこまで尊重しながら、外部の支援国が関与できるのか
- 短期的な停戦と、長期的な安全保障・復興とをどのような順番で優先するのか
- 和平案の内容を国民にどう説明し、民主的なプロセスを確保するのか
ゼレンスキー大統領にとって、和平をめぐる判断は軍事・外交だけでなく、国内政治の信頼にも直結するものです。そのため、単に「受け入れるか・拒否するか」ではなく、どのような形で国民の意思を反映させるかが重要なテーマになります。
情報の出どころと、私たちが注目すべき点
今回の動向については、中国国際テレビ(CGTN)のオーウェン・フェアクロー記者が、米国からの圧力や欧州の動きを含めて最新の状況を伝えています。国やメディアによって焦点の当て方が異なるなか、複数の視点から情報を追うことが、状況を立体的に理解するうえで欠かせません。
2025年12月現在、ウクライナの和平をめぐる議論は、単なる一国の戦略にとどまらず、国際秩序や安全保障のあり方そのものを問い直す局面に入っています。読者のみなさんにとっても、「どのような和平が本当に持続可能なのか」を考えるきっかけとなる局面と言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








