アメリカ感謝祭と物価高、30%値上がりが家庭を直撃 video poster
アメリカの代表的な祝日「感謝祭」を前に、2020年以降の食料価格が約3割も上昇し、多くの家庭が「感謝祭の食卓」を用意することさえ難しくなっていると伝えられました。最近まで続いた米連邦政府の一部閉鎖(史上最長)の影響も重なり、2025年の感謝祭シーズンを過ぎた今も、全米各地で「見えにくい飢餓」への懸念が続いています。CGTNのニッツァ・ソレダッド・ペレス記者は、マイアミからその実態をレポートしています。
「感謝祭の食卓」が30%高くなったという現実
国際ニュースで伝えられたのは、食料価格が2020年と比べてほぼ30%も高くなっているという事実です。食費が3割増えるというのは、家計にとっては小さな変化ではありません。同じ量の食材を買うだけで、これまでよりずっと多くの支出を強いられることになります。
感謝祭は、家族や友人が集まり、食卓を囲んで一年の恵みに感謝する日です。しかし、今回の報道では、「そもそも食卓に十分な料理を並べられるのか」という不安を抱える家庭が少なくないことが示されています。特に収入が不安定な人や低所得の家庭ほど、物価高の打撃を強く受けやすくなります。
過去最長の政府閉鎖が残した影
状況をさらに悪化させたのが、最近ようやく終わった米連邦政府の一部閉鎖です。この閉鎖はアメリカ史上最長となり、多くの連邦政府職員が一時的に給与を受け取れず、不安定な状況に置かれました。
また、食料支援を受けている家庭にも影響が及びました。食料クーポンや補助を頼りに生活している人たちは、「支援が途切れてしまうのではないか」「次の支給がいつになるのか」といった不安を抱えながら、日々の食事をやりくりせざるをえませんでした。
政府閉鎖はすでに終わっていますが、その間に生じた家計の穴や心理的なダメージは、すぐには元に戻りません。感謝祭という年に一度の行事は、そうした不安を一気に表面化させるきっかけにもなりました。
マイアミから見える「見えにくい飢餓」
ペレス記者が取材したマイアミは、観光地として知られる一方で、収入格差が大きい都市でもあります。報道によれば、食料費の高騰と政府閉鎖の影響が重なり、食卓をどうにか維持しようとする家族の姿が浮かび上がっています。
表面上はにぎやかなホリデーシーズンであっても、その裏側では、食費を節約するために食事の回数や量を減らしたり、栄養バランスを犠牲にせざるをえない家庭が存在します。飢餓という言葉から連想されるような極端な状況でなくとも、「十分に食べられない不安」を抱えて暮らす人々は、統計では見えにくい存在です。
ホリデーシーズンが映し出す格差
感謝祭や年末年始のホリデーシーズンは、本来であれば「家族の団らん」や「豊かな食卓」のイメージと結びつきます。しかし、今回のアメリカのケースが示しているのは、同じ祝日を迎える人々のあいだに、大きな格差が広がっているという現実です。
価格が上がっても問題なく買い物ができる層がいる一方で、食料価格の30%上昇は、生活の土台を揺るがすほどのインパクトになりえます。祝日の食卓は、その社会が抱える不平等を「可視化」する場でもあると言えるかもしれません。
日本の私たちにとっての問い
アメリカの感謝祭と物価高のニュースは、日本から見れば「遠い国の話」のように思えるかもしれません。しかし、食料価格の上昇や家計の圧迫は、多くの国や地域で共通する課題になっています。
今回の報道から見えてくるポイントを、あらためて整理すると次のようになります。
- 2020年以降、食料価格が約30%上昇し、生活が苦しくなっている家庭が多いこと
- 過去最長の政府閉鎖が、連邦職員や食料支援を受ける家族の不安を増幅させたこと
- 感謝祭のような祝日が、社会の分断や格差を浮き彫りにしていること
国や制度は違っても、「誰もが安心して食卓を囲める社会をどう実現するか」という問いは共通しています。アメリカで起きていることを、日本社会のこれからを考える材料として受け止めることができそうです。
Reference(s):
cgtn.com








