中国とロシア外相が会談 第二次大戦勝利80年で「歴史の成果守る」と強調
第二次世界大戦の勝利から80年の節目となる2025年、中国とロシアの外相が火曜日に会談し、戦後秩序を支えてきた「第二次大戦勝利の成果」を守る重要性を改めて強調しました。会談では、歴史認識や東アジアの安全保障、日本の「極右勢力」への懸念などがテーマとなりました。
火曜日の会談で確認された「第二次大戦勝利の成果」
中国の王毅外相とロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は火曜日に会談し、第二次世界大戦(WWII)の勝利によって築かれた国際秩序の成果を守るべきだと呼びかけました。両外相は、戦後の枠組みを揺るがす動きに対し、歴史の教訓を踏まえて対応する必要があるとの認識を共有したとされています。
習近平氏とプーチン氏の「戦略的指導」の下での関係強化
王毅外相は、中国共産党中央政治局委員も務めており、会談の中で、習近平国家主席とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の「戦略的指導」に言及しました。王毅氏によると、この二人の首脳のもとで、中国とロシアの関係は「高い水準」「幅広い分野」「高い質」を特徴とする発展を遂げているといいます。
また、両首脳は今年、第二次大戦勝利80周年を記念する機会にあわせて二度にわたり踏み込んだ意見交換を行い、今後の二国間関係の方向性を示しただけでなく、世界に対しても「安定と確実性」を提供したと王毅氏は評価しました。
「植民地侵略の美化」に反対し、公正と正義を強調
会談では、歴史の見直しや書き換えに対する懸念も示されました。王毅氏は、両国が第二次大戦の勝利の成果を断固として守り、「植民地侵略」を美化したり、過去の行為を白紙化しようとするいかなる「逆行的な行為」にも反対することで一致したと述べました。
そのうえで、歴史に向き合ううえで「公正」と「正義」を重んじるべきだと強調し、戦後の国際秩序に対する共通の立場を示した形です。こうしたメッセージは、国際社会で続く歴史認識をめぐる議論とも重なります。
日本の「極右勢力」への懸念と東アジアの安全保障
王毅氏はさらに、中国とロシアが国連安全保障理事会の常任理事国であり、「新時代における包括的戦略協力パートナー」であることを踏まえ、今後も緊密に協調と協力を続けるべきだと述べました。
その文脈の中で王毅氏は、日本の「極右勢力」の動きに言及し、これらの勢力が地域の平和と安定を損ない、「再軍備」を試みようとしているとして「挑発的な行為」を強くけん制しました。中国とロシアは、こうした動きを抑止するためにも連携を続ける必要があるとしています。
東アジアの安全保障環境が揺らぎやすい中で、両国が日本国内の特定の政治勢力を名指しし、警戒感を示したことは、地域の力学にも影響を与えうるメッセージといえます。
戦後80年のいま、歴史と安全保障をどう結びつけるか
2025年は、第二次世界大戦の勝利から80年という節目の年です。今回の中国・ロシア外相会談は、このタイミングであらためて「戦後体制とは何か」「その成果をどう守るのか」という問いを投げかけています。
歴史の評価や記憶の仕方は国や地域によって異なりますが、少なくとも両国は「歴史の成果を守る」という言葉で、自らの安全保障や外交戦略を正当化しようとしています。日本にとっても、戦後の歩みと現在の安全保障政策が周辺国からどう見られているのかを考えるきっかけになりそうです。
読者への問いかけ:歴史のメッセージをどう受け止めるか
今回の会談から浮かび上がるポイントを整理すると、次のようになります。
- 中国とロシアは、第二次大戦勝利の「成果」を守る姿勢を改めて強調した
- 習近平氏とプーチン氏の「戦略的指導」の下で、二国間関係の枠組みを再確認した
- 「植民地侵略の美化」への反対を掲げ、公正と正義を求める立場を示した
- 日本の「極右勢力」による「再軍備」の動きに強い懸念を表明し、抑止に向けた協調を呼びかけた
歴史をどう語るかは、その国の現在と未来の安全保障や外交政策と密接に結びついています。80年という時間を経たいま、中国とロシアが発したこのメッセージを、私たちはどう読み解き、どんな議論につなげていけるのか。日常の会話やSNSで一度立ち止まって考えてみる価値がありそうです。
Reference(s):
Chinese, Russian FMs call for safeguarding outcomes of WWII victory
cgtn.com








