ベナンでクーデター未遂、国連事務総長が深い懸念 民主主義への揺さぶり
ベナンで憲法に反する形での権力掌握が試みられたとされる中、国連のアントニオ・グテーレス事務総長が深い懸念を示しました。民主的統治と地域の安定に関わるこの国際ニュースを、日本語で整理します。
国連事務総長「民主的統治を損なう試みを断固非難」
国連によりますと、グテーレス事務総長は日曜に出された声明で、ベナンで起きたとされる「違憲な権力掌握の試み」に深い懸念を表明しました。
事務総長の報道官ステファン・ドゥジャリック氏は声明の中で、事務総長がベナンにおける民主的統治を損なおうとするいかなる試みも明確に非難していると説明しています。また、こうした動きはベナンだけでなく、周辺地域の安定を一層脅かすおそれがあるとも指摘しました。
グテーレス事務総長は、法の支配と憲法の完全な尊重を求めています。国連トップがここまで踏み込んだ言葉で懸念と非難を表明したことは、民主主義と憲法秩序を守る重要性を改めて示すものといえます。
ベナンの内務・公安相「反乱未遂を鎮圧」
一方、ベナンのアラサヌ・セイドゥ内務・公共保安相は日曜の声明で、同国軍が「国家とその諸機関を不安定化させることを目的とした反乱の試み」を未然に防いだと明らかにしました。
ここでいう「反乱」とは、軍や治安部隊の一部が命令系統に反して動くことを指す言葉として使われています。セイドゥ氏の説明からは、国家の制度そのものを揺さぶる意図を持った動きがあったと、ベナン当局が受け止めていることがうかがえます。
現時点で、この反乱未遂にどの程度の規模の勢力が関わっていたのか、詳細は示されていませんが、武装勢力の一部が国家機関の安定を脅かそうとしたという構図が浮かび上がります。
なぜこのベナンのニュースが国際的な懸念につながるのか
今回の出来事は一国の内政問題にとどまらず、国際ニュースとして扱われています。その背景には、国連が懸念を示した「地域の安定」という視点があります。
ある国で憲法秩序を無視した権力掌握の試みや反乱が起きると、次のような連鎖が懸念されます。
- 政治的な対立が激化し、暴力を伴う衝突に発展するリスク
- 近隣国への越境的な影響や緊張の高まり
- 経済活動や市民生活の混乱による広範な不安定化
国連事務総長が「民主的統治を損なおうとするいかなる試みも明確に非難する」としたのは、こうした負の連鎖を防ぐために、国際社会としての原則を示す意味合いがあります。選挙や議会、憲法といった制度を通じて権力を移行させるという基本ルールを守ることが、長期的な安定につながるという考え方です。
法の支配と憲法尊重が持つ意味
グテーレス事務総長が特に強調したのが「法の支配」と「憲法の尊重」です。これは、たとえ政権に不満があったとしても、武力や違憲な手段ではなく、法的なプロセスに従って解決を図るべきだという考え方を示しています。
法の支配が機能している社会では、
- 権力を持つ側も法律に拘束される
- 市民や政治勢力の間の対立は制度に基づく方法で調整される
- 軍や治安組織も憲法と法律に従って行動することが求められる
という前提が共有されています。今回、国連がこの点を改めて強調したことは、ベナンだけでなく、世界各地で民主的統治を維持しようとする動きにとっても象徴的なメッセージになります。
2025年の私たちが押さえておきたい3つの視点
2025年12月8日現在、このベナンのクーデター未遂と国連の反応から、私たちが考えておきたいポイントを整理します。
- 国際機関の役割:国連が明確な言葉で非難のメッセージを出すことで、武力や違憲な手段による政権掌握を正当化させない効果が期待されます。
- 軍・治安部隊の責任:ベナンの事例では、武装組織の一部による反乱の試みを、同じ武装組織である軍が止めたとされています。軍や治安部隊がどの側に立つかで、情勢は大きく変わります。
- 憲法と民主主義を支える市民の視点:憲法尊重や法の支配は、国際機関や政府だけでなく、市民一人ひとりが重要性を理解し、支持していくことで強固なものになります。
国際ニュースをどう自分ごととして読むか
ベナンという地理的には遠い国のニュースでも、「民主的統治」「法の支配」「軍と政治の関係」といったテーマは、多くの国や地域に共通する課題です。
日々の国際ニュースを追うことで、
- どのような行動が民主主義を強くするのか
- 逆に、どのような動きが制度を弱体化させるのか
- 国連など国際機関が危機にどう向き合うのか
といった視点を少しずつアップデートしていくことができます。今回のベナンのクーデター未遂と国連事務総長の反応は、2025年の世界を読み解く一つの入り口と言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








