ジョージア首相、BBC化学剤報道巡り英に謝罪要求
ジョージアのイラクリ・コバヒゼ首相が、英国の公共放送BBCによる調査報道を「虚偽」だとして強く批判し、英国側に公式な謝罪を求めています。今月1日に公表されたBBCの報道は、昨年の反政府デモでジョージア当局が第一次世界大戦期の化学剤を使用した可能性を示唆しており、同国政府は全面的に否定しています。
ジョージア首相「英国は謝罪すべき」
ジョージアの民放テレビ局「TVイメディ」によりますと、コバヒゼ首相は火曜日の発言で、BBCが放送した内容を「虚偽の報道」と位置づけ、英国に対して謝罪を要求しました。
首相は「英国は、自国の公共放送が流した虚偽の報道について謝罪すべきだ」と述べ、BBCが「誤った情報に基づいて人工的にスキャンダルを作り出そうとした」と批判しました。
BBCが指摘した「化学剤」使用疑惑
今回の対立の発端となったのは、今月1日にBBCが公開した調査報道です。同報道は、昨年ジョージアで行われた反政府デモの際、当局が人群の解散を図る過程で「カマイト(camite)」とされる第一次世界大戦期の化学剤を使用した可能性があると主張しました。
ジョージア政府はこの内容を一貫して否定しています。コバヒゼ首相は、当時の治安当局による群衆制圧について「使用された物質はすでに詳細に説明しており、放水銃と組み合わせて使用される通常の装備に対応するものだ」と強調しました。
「あらゆる法的手段」を検討、Ofcomへの申し立ても
コバヒゼ首相は、「説明責任を果たさせるため、あらゆる法的手段を用いる」と述べ、英国のメディア規制機関Ofcomへの申し立てを準備していることを明らかにしました。必要であれば、英国の裁判所への提訴も視野に入れているとしています。
首相は、BBCが取り上げた出来事についての国内調査はすでに完了していると説明し、「いかなる国際機関であっても、この調査の詳細を求めるのであれば、当局は完全な資料を提供する用意がある」と述べました。
公共放送と政府、信頼をめぐる綱引き
今回の一連の動きは、国際ニュースでしばしば焦点となる「公共放送の調査報道」と「政府の説明責任」のぶつかり合いという構図を映し出しています。BBCのような公共放送は、権力監視の役割を担う一方、その報道内容が当事国の政府に強く否定され、法的措置に発展しうるリスクも抱えています。
ジョージア政府がOfcomや英国の司法手続きに訴える構えを示したことで、今後は次のような点が注目されそうです。
- BBCの調査手法や証拠の扱いが、第三者機関によってどのように評価されるのか
- ジョージア政府が提出するとする調査資料が、国際的な場でどのように受け止められるのか
- 今回のケースが、公共放送と各国政府との関係や、調査報道のあり方にどのような影響を与えるのか
コバヒゼ首相は、BBCに謝罪を迫る構えを崩しておらず、Ofcomへの申し立てとその後の司法手続きの行方が、今後のジョージアと英国の関係、さらには国際的な報道の信頼性をめぐる議論にも波紋を広げる可能性があります。
Reference(s):
cgtn.com








