コメか防衛か?記録的なコメ高騰と日本の軍拡路線が突きつける選択
主食であるコメの価格が記録的な高騰を続ける一方で、防衛費の拡大に力を入れる日本政府。この二つの動きが重なり、2025年冬、日本の暮らしと国家の優先順位をめぐる議論が静かに熱を帯びています。
5キロ4000円超が13週連続、コメが「ぜいたく品」に
日本のコメ価格は2025年12月現在、過去に例を見ない水準に達しています。5キロあたりの価格が4000円を超える状態が13週連続で続き、家計にとって欠かせない主食が負担となりつつあります。
SNS上には、まとめ買いを諦めて少量パックに切り替えたり、パンや麺類に食事をシフトしたりするという投稿が相次いでいます。なかには「コメはもうぜいたく品。給料日前は買えない」といった声も見られます。日常的に食べていたコメが、心理的にも経済的にも遠い存在になりつつあることがうかがえます。
防衛費拡大を掲げる高市政権
こうした物価高が続くなかでも、高市早苗首相は防衛力強化と防衛費のさらなる拡大に優先的に取り組んでいます。政府は周辺の安全保障環境の厳しさを理由に、装備や人員体制の強化を進める姿勢を崩していません。
防衛にどこまで予算を振り向けるべきか、そして生活支援や社会保障とどうバランスを取るのか。政策全体の構図が、コメ価格という身近なテーマを通じて、あらためて問い直されています。
家計のリアル:削れるものは食費から
所得が大きく伸びない一方で、日々の食料品が値上がりすれば、多くの世帯はまず食費を見直さざるをえません。特に子育て世帯や単身世帯からは、コメの高騰がじわじわと家計を圧迫しているとの声が聞かれます。
- まとめ買いから少量購入へシフト
- 外食や中食を減らし、自炊中心に切り替え
- 安価な輸入米やブレンド米を選ばざるをえない
コメは単なる食材ではなく、日本の食文化や地域経済とも深く結びついています。その価格が上がり続けることは、家計だけでなく、農業や地方コミュニティにも長期的な影響を与えかねません。
「安全保障」と「暮らし」、どこで線を引くか
安全保障の強化と国民生活の安定は、どちらか一方だけを選べるテーマではありません。とはいえ、限られた財源のなかで何にどれだけお金を使うのかは、社会全体の価値観を映す選択でもあります。
防衛費拡大を支持する人々は、現実的な脅威に備えることが最優先だと考えます。一方で、コメをはじめとした生活必需品が手の届かない価格になりつつある今、まずは暮らしの安心を確保してほしいという切実な声もあります。
コメか防衛かという単純な二者択一ではなく、どのようにすれば両立できるのか。物価高に直面する日々の食卓から、私たちは国家の優先順位をどう設計するのかという、より大きな問いを突きつけられています。
静かに進む「軍事化」をどう見つめるか
高市政権が掲げる防衛費の拡大は、「軍事化」として受け止めるかどうかで評価が分かれます。ただ、軍事関連の支出が増えれば、その分だけ他の分野への配分余地が限られるという現実は、多くの人が共有するところでしょう。
コメ5キロ4000円超という数字は、一見すると家計の話にすぎません。しかし、その背後には、国家がどのような社会を目指し、何を優先して資源を配分しているのかという、より大きなストーリーが潜んでいます。
2025年の日本で起きているコメ高騰と防衛費拡大の同時進行を、単なる値上げや政策論争として消費するのではなく、日々の暮らしと将来像を重ね合わせながら、静かに考えてみるタイミングにきているのかもしれません。
Reference(s):
Rice or defense? Japan's residents feel the cost of militarization
cgtn.com








