UN環境総会UNEA-7閉幕、11の決議採択 気候・生物多様性・汚染に対応
国連環境総会(UNEA)の第7回会合(UNEA-7)が今週、ケニア・ナイロビで閉幕し、加盟国は「気候変動」「生物多様性の損失」「汚染」という“3つの地球規模の危機”に向けた解決策を進めるため、複数の決議を採択しました。
UNEA-7で何が決まったのか
UNEA-7は「強靱(きょうじん)な地球のための持続可能な解決策を前進させる」をテーマに開催され、会合には各国政府、国際機関、市民社会、民間セクターなどから約6,000人が参加しました。閉幕にあたり、11の決議、3つの決定、そして閣僚宣言が承認されています。
採択された決議の主な焦点:海・資源・化学物質・AIまで
今回の決議は、環境分野でも論点が「個別課題の対処」から「複合的リスクへの備え」へ広がっていることを映す内容でした。各国に対し、次のような分野で取り組み強化を呼びかけています。
- サンゴ礁の保護
- 鉱物・金属の責任ある管理(供給・利用のあり方を含む)
- 化学物質と廃棄物のガバナンス(管理体制の強化)
- 人工知能(AI)の持続可能な活用(環境に資する形での適用)
- 山火事対応での国際協力
- 氷河の保護
- 有害藻類ブルーム(藻類の異常増殖)への対応
海の生態系から資源管理、デジタル技術まで射程が広いのが特徴で、環境政策が産業・防災・技術政策とも密接に結びついている現状がうかがえます。
閣僚宣言が強調した「公正さ」と「包摂性」
会合では閣僚宣言も承認され、持続可能な解決策に向けたコミットメント(約束)の再確認とともに、多国間環境協定の下での義務履行を進める姿勢が示されました。
特に宣言は、環境の意思決定における公正さ(fairness)と包摂性(inclusiveness)を強調し、幅広い主体の参加を確保する考え方を打ち出しています。環境問題は影響が生活や産業に直結するだけに、合意形成の進め方そのものが政策の実効性を左右しやすい、という現実も背景にあります。
UNEPの中期戦略と予算も承認
UNEAは国連環境計画(UNEP)の運営面でも節目となり、今後4年間の中期戦略に加え、今後2年間の事業計画と予算も承認されました。現場のプロジェクトや各国支援を動かすには、方針だけでなく予算と実施計画がセットになるため、今回の合意は実務的にも重要です。
次回UNEA-8は2027年12月に予定、新議長にジャマイカ閣僚
閉会セッションでは、ジャマイカの水・環境・気候変動担当相であるマシュー・サムダ氏が、第8回国連環境総会(UNEA-8)の議長に選出されました。UNEA-8は2027年12月6日〜10日に開催予定です。
2025年のいま、気候変動対策や生物多様性保全、汚染対策は「別々の課題」ではなく、互いに影響し合う“同時進行の危機”として扱われる場面が増えています。今回のUNEA-7は、その前提に立って、幅広い領域で行動を促す合意を積み上げた会合となりました。
Reference(s):
7th UN environment assembly wraps up with resolutions adopted
cgtn.com







