トランプ大統領、入国制限を約40の国・地域に拡大 2026年1月1日発効へ
米国のドナルド・トランプ大統領は2025年12月16日(火)、入国を「全面」または「一部」制限する対象を約40の国・地域に広げる大統領布告に署名しました。発効は2026年1月1日とされています。ホワイトハウスは、審査(スクリーニング)や身元確認(ベッティング)、情報共有に「持続的で深刻な欠陥」がある国の国籍者を対象にし、国家安全保障と公共の安全を守るためだと説明しています。
何が決まった?――「全面」と「一部」の2段階で拡大
今回の布告は、入国制限を全面制限と一部制限の2つに分け、対象を拡大する内容です。既に2025年6月に示された枠組みを基礎に、追加・移行・解除(条件変更)を組み合わせています。
2025年6月に「全面制限」とされた12カ国
- アフガニスタン
- ミャンマー
- チャド
- コンゴ共和国
- 赤道ギニア
- エリトリア
- ハイチ
- イラン
- リビア
- ソマリア
- スーダン
- イエメン
今回、新たに「全面制限」に追加された5カ国
- ブルキナファソ
- マリ
- ニジェール
- 南スーダン
- シリア
さらに、パレスチナ自治政府発行の渡航文書を所持する個人についても、全面的な制限と入国の制限を加えるとしています。
「一部制限」から「全面制限」へ移行した2カ国
- ラオス
- シエラレオネ
ホワイトハウスの説明では、これにより全面制限の対象は従来の12カ国から約20へ拡大したとされています。
「一部制限」は20に拡大――追加の15カ国と、継続・緩和の扱い
一部制限について、2025年6月時点では7カ国が対象でした。今回の布告では、対象が20に増えたとされています。
2025年6月に「一部制限」とされた7カ国(今回の扱い)
- 継続:ブルンジ、キューバ、トーゴ、ベネズエラ
- 全面制限へ移行:ラオス、シエラレオネ
- 変更:トルクメニスタン(非移民ビザの一部制限は解除。ただし移民ビザの入国停止は維持)
今回、新たに「一部制限」に追加された15カ国
- アンゴラ
- アンティグア・バーブーダ
- ベナン
- コートジボワール
- ドミニカ
- ガボン
- ガンビア
- マラウイ
- モーリタニア
- ナイジェリア
- セネガル
- タンザニア
- トンガ
- ザンビア
- ジンバブエ
背景:治安事件と「審査強化」の連動
今回の動きは、米政権が「入国基準の引き締め」を進める流れの一環だとされています。記事内で触れられているきっかけの一つが、感謝祭週にワシントンD.C.で起きた事件です。州兵2人が銃撃され、容疑者は29歳のアフガニスタン出身者で、2025年4月に庇護(アサイラム)を取得していたとされています。
関連して進む「見直し」
米国市民権・移民局(USCIS)は先月、「懸念国」19カ国の永住権(グリーンカード)保持者に対する審査の再開を発表しました。これは、2025年6月に入国制限リストに置かれた19カ国を指すとされています。
今後の焦点:2026年元日の発効までに何が起きるか
発効日が2026年1月1日と明示されたことで、年末に向けて次の点が注目されます。
- 対象国・地域からの渡航予定者や家族再会の計画への影響
- 「全面」「一部」の線引きと、ビザ区分(移民・非移民)ごとの具体的な運用
- 追加・解除が今後も続くのか(「分析に基づく」とされるため)
米紙ワシントン・ポストは、政治的に緊張が高まる局面で移民対策の強化が打ち出されてきた、と報じています。入国制限が「安全保障」と「移民政策」のどちらの言葉で語られるのか――その表現の揺れ自体が、これからの議論の温度を映すことになりそうです。
Reference(s):
Trump expands list of countries subject to entry restrictions
cgtn.com








