米露がマイアミでウクライナ和平協議へ トランプ政権案の9割で一致か
約4年続くウクライナ危機の打開に向け、米国とロシアの交渉担当者が今週末、フロリダ州マイアミで和平協議を行う方向で調整していると米メディアが伝えています。トランプ政権がウクライナや欧州側と詰めてきた和平案を持ち込み、決着を図れるかが注目されています。
マイアミでの米露協議、今週末にも
米政治専門メディアの Politico によりますと、フロリダ州マイアミで今週末に予定されている協議には、ドナルド・トランプ大統領の特別代表スティーブ・ウィトコフ氏と、娘婿のジャレッド・クシュナー氏が米側代表として出席する見通しです。
ロシア側は、ウラジーミル・プーチン大統領の特使キリル・ドミトリエフ氏らが参加すると報じられています。ただし日程はなお流動的で、最終的な開催時期や形式は調整が続いているとされています。
今回の協議は、約4年にわたるウクライナ危機の終結に向けた和平合意の可能性を探る場と位置付けられています。2025年12月18日時点で、具体的な議題や合意文書の最終案は公表されていません。
ベルリン協議で進んだ20項目の和平案
今週末のマイアミ協議に先立ち、先週末にはドイツのベルリンで米国、ウクライナ、欧州の関係者による協議が行われました。トランプ政権関係者によると、米国が提示した20項目からなる和平案について、論点の90パーセントで各側の立場の溝が「合意に達したか、少なくとも大きく縮まった」とされています。
和平案の具体的な内容は明らかにされていませんが、一般にこの種の合意には次のような論点が含まれることが多いです。
- 戦闘行為の停止や停戦ラインの設定
- 紛争地域の統治や領土の扱い
- 国際的な監視や治安維持の枠組み
- 復興支援や制裁措置の段階的な見直し
マイアミでの米露協議では、こうした論点について米国側とロシア側がどこまで歩み寄れるかが焦点となります。
ゼレンスキー大統領が示す妥協ライン
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、和平合意が成立するのであれば、北大西洋条約機構 NATO への加盟申請を停止する用意があると表明しています。その条件として、西側からの強固な安全保障保証を求めており、NATO加盟国が攻撃を受けた際に集団防衛を義務づける条約第5条に準じた仕組みを想定していると伝えられています。
ゼレンスキー大統領は、こうした安全保障保証を含む妥協案にウクライナ側は応じる用意があるとしつつも、現時点で米国が同等の保証を明示的に提供するには至っていないと述べています。ウクライナの通信社ウクルインフォルムは、大統領がこの条件を和平プロセスの一部として説明したと報じています。
ウクライナ側の別枠協議と今後の焦点
Politico によると、ウクライナの国家安全保障担当補佐官ルステム・ウメロフ氏も、今週末にマイアミ、もしくは米国内の別の都市で米側代表団と個別に会談する方向だということです。ウクライナ側が直接米国と調整を続けることで、自国の安全保障上の懸念や国内世論への配慮を反映させたい思惑がうかがえます。
一連の動きからは、
- 米国・欧州・ウクライナの間で条件のすり合わせが進んでいること
- その上で米露間の直接協議で最終的な政治決着を模索していること
が読み取れます。ただし、今回の枠組みには他の関係国や国際機関の関与がどのような形で組み込まれるのかは、まだ見えていません。
問われるのは「保証」の中身
今回の和平プロセスで鍵を握るのは、ゼレンスキー大統領が繰り返し強調している安全保障保証の中身です。形式上の合意だけでなく、「再び紛争が起きない仕組み」をどこまで具体的に設計できるかが、ウクライナにとっても、ロシアにとっても、そして欧米にとっても重要なポイントになります。
マイアミでの協議が、即座に包括的な和平合意につながるとは限りません。それでも、約4年続くウクライナ危機の節目となる可能性を秘めた局面であることは間違いなく、今週末にかけての米露、そしてウクライナと欧州の動きが注視されています。
合意文書の文言だけでなく、その履行を支える国際的な関与や、各国の国内政治との折り合いをどう付けるのか。マイアミでの対面協議は、その試金石となりそうです。
Reference(s):
U.S., Russian negotiators to meet over Ukraine peace deal: media
cgtn.com








