アリアン6がガリレオ衛星2機を投入、EUの測位網を強化
欧州の新型大型ロケット「アリアン6」が今週水曜日(現地時間)、EUの衛星測位システム「ガリレオ」向けに衛星2機を軌道投入し、独立した位置情報サービスの基盤強化を進めました。
何が起きた?(ニュースの要点)
打ち上げを担ったArianespaceによると、欧州の最新ヘビーリフトロケット「アリアン6」は、ガリレオ衛星2機の打ち上げに成功しました。今回の飛行はミッション名「VA266」とされ、アリアン6としては5回目のフライト、ガリレオ計画向けとしては初のミッションだったとしています。
- 打ち上げ日時:現地時間 午前2時01分(0501 GMT)
- 打ち上げ場所:フランス領ギアナの欧州宇宙港
- 投入した衛星:SAT-33、SAT-34
- 分離・投入:打ち上げ約3時間55分後に分離し、中軌道へ
- 軌道高度:約2万2922km(中軌道)
「ガリレオ」とは:EUの“独立した測位”を支えるインフラ
ガリレオは、EU宇宙プログラムの旗艦(中核)プロジェクトの一つです。欧州の全球測位衛星システム(GNSS)として、精度の高い位置情報と時刻情報を提供することを目的にしています。
また、EUとしてはこの計画を、戦略的自律性(外部要因に左右されにくい運用)や技術主権(重要技術を自ら確保し運用できる状態)を支える取り組みとして位置づけています。インフラ整備としてはEU史上最大規模のプロジェクトだと説明されています。
なぜ今、注目されるのか:ロケットと測位の「運用のつながり」
測位衛星は、衛星そのものの性能だけでなく、打ち上げ手段を安定して確保できるかも運用の信頼性に影響します。今回、アリアン6がガリレオ衛星を予定通り中軌道へ届けたことは、衛星網の拡充だけでなく、欧州が自前の打ち上げ能力を通じて宇宙インフラを回す流れを示す出来事とも言えます。
押さえておきたいポイント(読み解きの視点)
- 「2機追加」の意味:衛星測位は“面”で支えるサービスのため、衛星数の積み上げが安定運用につながります。
- 中軌道(MEO)への投入:ガリレオの運用に必要な軌道帯で、投入精度や運用計画が重要になります。
- アリアン6の実績:今回がガリレオ向け初ミッションであり、今後のEU宇宙インフラ運用の見通しにも関わります。
ガリレオは日常のナビだけでなく、通信・金融・物流など「正確な時刻」に支えられる領域にも波及します。静かなニュースに見えて、社会の背骨に近いアップデートが進んだ一日だったと言えそうです。
Reference(s):
2 Galileo satellites launch to strengthen global navigation system
cgtn.com







