TikTok、米国で新合弁「TikTok USDS」設立へ オラクルなどと合意
米国での事業継続を左右してきたTikTokの枠組みが、いよいよ具体化します。CEOの周受資(Shou Zi Chew)氏が2025年12月18日(木)に従業員へ送った社内メモによると、TikTokは大手投資家3社と、米国向けの新しい合弁会社(ジョイントベンチャー)を作る「拘束力のある合意」に署名しました。
何が決まった?――新会社「TikTok USDS Joint Venture LLC」
メモによれば、ByteDanceとTikTokは、オラクル、シルバーレイク、アブダビ拠点のMGXの3社(いずれも「共同管理投資家」)と合意し、「TikTok USDS Joint Venture LLC」という新たな米国合弁会社を設立します。
この動きは、2020年8月以降続いてきた、米国でのTikTokの先行き不透明感を和らげる大きな一歩と位置づけられています。現在、TikTokは米国で1億7000万人超が定期的に利用しているとされています。
出資比率――「米国側が過半」をうたう構造
社内メモに記載された持分(出資比率)は次の通りです。
- 新規投資家のコンソーシアム:50%
- オラクル:15%
- シルバーレイク:15%
- MGX:15%
- (残りはコンソーシアム内の他メンバーを含む形)
- ByteDanceの既存投資家の一部関連会社:30.1%
- ByteDance:19.9%
また、新会社は7人の取締役で構成され、過半が米国側となる取締役会を置き、米国のデータ保護や国家安全保障に関わる条件に従う、とされています。
新会社の役割――データ、アルゴリズム、モデレーションまで
メモでは、新会社が米国に関わる中核領域を担うとされています。具体的には、
- 米国データの保護
- アルゴリズム(おすすめ表示)の安全性
- コンテンツモデレーション(投稿の監視・対応)
- ソフトウェア保証(安全性・品質の担保)
一方で、TikTokのグローバル側の米国拠点は、グローバルな製品連携や、eコマース、広告、マーケティングといった一部の商業活動を担う、と整理されています。
焦点の「おすすめ」――米国データで再学習し、外部操作を排除へ
注目されるのがアルゴリズムです。メモによれば、新会社は、米国の利用者データを使ってコンテンツ推薦アルゴリズムを再学習(retraining)し、フィードが「外部から操作されない」状態を目指すとしています。
短尺動画アプリでは、何が拡散され、何が見えにくくなるかが社会的影響を持つため、アルゴリズムの管理主体と検証可能性は、事業継続の条件そのものになりやすい領域です。
なぜ今?――2020年から続いた不確実性の出口探し
TikTokの米国事業は、2020年8月に当時のトランプ大統領がアプリの禁止を試みたことをきっかけに、長く不透明さを抱えてきました。今回の合弁設立は、その「継続条件」を会社の構造(所有・統治・技術管理)で示そうとする動きだと言えます。
今後のスケジュール――最終手続きは2026年1月22日予定
この取引(合弁設立)は、2026年1月22日に完了予定とされています。今後は、米国側の制度・手続きに沿った最終調整、実務面での移管(データ管理や運用体制など)が焦点になりそうです。
社内メモで周氏は、従業員の努力に謝意を示した上で、利用者、クリエイター、企業、コミュニティへの提供価値に引き続き集中する考えを示しました。
Reference(s):
TikTok signs deal to form new U.S. joint venture, internal memo says
cgtn.com








