COP30閉幕後も続く化石燃料議論 議長が語った「次の一手」 video poster
2025年11月にブラジル・ベレンで開かれたCOP30は閉幕しましたが、最大の争点の一つだった「化石燃料の段階的廃止(フェーズアウト)」をめぐる提案は合意に至らず、議論は会議後も続いています。
COP30の議長を務めたアンドレ・コレア・ド・ラゴ氏は、CGTNのパウロ・カブラル氏のインタビューで、会議で何が得られ、ブラジルが今後どのように交渉の勢いを保とうとしているのかを語りました。
COP30は「閉幕して終わり」ではない
COP(国連の気候変動に関する会議)は、2週間程度の会期中に結論を出す場である一方、実際には閉幕後の調整や文言の詰め、次の会合に向けた根回しが大きな比重を占めます。議長国の役割も、会期中の議事進行だけでなく、会期後の対話の継続に及びます。
合意に届かなかった「化石燃料の段階的廃止」
今回の焦点の一つは、化石燃料からの移行をどこまで、どんな言葉で明確化するかでした。しかし、提示された「段階的廃止」に関する提案は、最終的にコンセンサス(全会一致)に届かなかったとされています。
この種の議論が難航しやすい背景には、一般に次のような論点が重なります。
- エネルギー構成の違い:国や地域によって、電力・産業・輸送の前提が異なる
- 移行コストの配分:誰がどれだけ負担し、どんな支援があるのか
- 文言の解釈:「廃止」「削減」「移行」などの表現が政策に直結する
合意できなかった事実そのものが、各国・地域の立場の差を可視化したとも言えます。
議長が語った「何を届け、どう動かすか」
インタビューでラゴ議長は、COP30での到達点や、今後に向けた進め方に触れたとされます。ポイントは、会議の成否を単一の文言で測るのではなく、対話のレーンを切らさず、次の合意可能性を積み上げる発想にあります。
気候変動をめぐる交渉は、科学・経済・安全保障・社会政策が絡むため、短期で「一気に解決」しにくい領域です。だからこそ、議長国が果たすべき仕事は、対立点を固定化させず、各国・地域が持ち帰って検討できる材料を増やしていくことだと言えるでしょう。
いま何が注目点になるのか
COP30閉幕から1か月余り(2025年12月現在)、注目は「次にどの議題が前に進むのか」に移っています。特に関心が集まりやすいのは、次のような論点です。
- 化石燃料をめぐる文言の再設計:合意しやすい表現と実効性の両立
- 移行を支える資金と制度:負担と支援の見取り図をどう描くか
- 実装のスピード:合意の有無にかかわらず、各地で進む政策・投資をどう束ねるか
会議は終わっても、交渉は続きます。今回の「合意に届かなかった提案」を、単なる失点として扱うのか、それとも次の接点を探るための素材として扱うのか。ブラジル議長団の次の動きが、静かに注目されています。
Reference(s):
Exclusive: The president of COP30 talks fossil fuels, climate change
cgtn.com








