スイス内相、若者のSNS禁止に含み 豪州の16歳未満規制受け2026年に議論へ
スイスで「子どもをSNS(ソーシャルメディア)からどう守るか」が、2026年に向けて本格的な政治テーマになりそうです。エリザベート・ボーム=シュナイダー内相が、若年層のSNS利用を禁止する可能性にも「開かれている」と述べ、豪州やEUで進む議論をスイスでも行うべきだとしました。
何が起きた?内相が「SNS禁止も選択肢」と明言
報道によると、ボーム=シュナイダー内相はスイス紙SonntagsBlickに対し、豪州で最近導入された「16歳未満のSNS利用を禁じる措置」を踏まえ、スイスでも同様の対応を検討する余地があると話しました。
内相は「豪州とEUの議論は重要で、スイスでも行われるべきだ」とした上で、SNS禁止に前向きな姿勢を示し、「子どもをよりよく守らなければならない」と述べています。
論点は「年齢制限」だけではない——アルゴリズムと有害コンテンツ
内相は、当局が検討すべき対象として、単純な利用禁止に限らない複数の選択肢を挙げました。焦点は、子どもや若者の弱さにつけ込むように設計されうる仕組み(アルゴリズム)や、有害コンテンツの流通にも向けられています。
検討対象として挙がった主な選択肢
- 子どものSNS利用を禁止する(年齢による利用制限)
- 有害コンテンツの抑制を強める
- 若者の脆弱性を「狙う」アルゴリズムへの対処
また、内相は「プラットフォーム自身の責任」も強調し、子どもや若者が消費する内容について、事業者側が責任を負うべきだと述べました。
議論はいつから?—「新年から詳細協議」、報告書も
内相によると、このテーマについての詳細な議論は「新年」から始まる見通しで、課題を整理した報告書が議論を支えるといいます。現在の日時(2025年12月22日)から見れば、2026年に入ってから制度設計や論点整理が進む形です。
賛否が割れやすい理由:子どもの福祉と表現の自由、産業界の反発
豪州の措置は、子どもの福祉を訴える親や団体から評価を得た一方で、大手テクノロジー企業や表現の自由を重視する立場から批判も受けたとされています。スイスの議論でも、次のような綱引きが想定されます。
- 保護の必要性:依存、いじめ、過激・不適切情報などのリスク
- 権利・自由との調整:年齢確認、監視強化、利用者の自己決定
- 実効性:禁止の抜け道、海外サービスへの適用、執行コスト
学校現場でも規制が進む:フリブール州の「校内スマホ禁止」
国家レベルの議論と並行して、スイスでは地域(州)単位での動きも出ています。今月、スイスのフリブール州議会は、約15歳になるまで学校で携帯電話を使わせない方針を可決したとされ、学校での利用抑制が一段進みました。
「SNSそのものの年齢制限」と「学校という場での端末制限」は別の政策ですが、子どものデジタル環境をどう整えるかという点で、同じ問題意識の延長線上にあります。
このニュースが示すもの:ルール作りが“使い方”に追いつくか
SNSは連絡や学び、表現の場にもなり得る一方で、設計次第で利用時間を引き延ばし、刺激の強い情報へ誘導しやすい側面も指摘されます。スイスが2026年に始めるという議論は、「年齢で線を引く」のか、「設計責任を強める」のか、あるいはその両方なのか——デジタル社会のルール作りが現実の利用に追いつけるかを映す試金石になりそうです。
Reference(s):
Swiss interior minister considers social media ban for youngsters
cgtn.com








