マレーシア元首相ナジブ氏、自宅拘禁での服役求めた申立て却下 1MDB裁判の山場目前
マレーシアのクアラルンプール高等法院は2025年12月22日(月)、収監中のナジブ・ラザク元首相が求めていた「残りの刑期を自宅で過ごす(自宅拘禁)」扱いでの服役について、申立てを退けました。今週金曜日(12月26日)に別の裁判で判断が予定される中、1MDBをめぐる司法判断が改めて注目を集めています。
何が起きたのか:自宅拘禁を認める「王室文書」は無効と判断
報道によると、高等法院は、ナジブ氏側が「昨年(2024年)、当時の国王による恩赦の一環として自宅拘禁を可能にする命令が出た」と主張し、当局にその存在確認と執行を求めた申立てを却下しました。
アリス・ローク判事は、当該命令の存在自体は争いがないとしつつも、手続き上の要件を満たしていないとして、命令は無効だと判断したとされています。具体的には、元国王が自宅拘禁を認める命令を出す前に、恩赦委員会(pardons board)に諮るべきだった、という点が焦点になりました。
背景:1MDB事件とナジブ氏の服役
ナジブ氏は、国家系ファンド「1MDB」をめぐる巨額不正疑惑に関連し、2022年8月から収監されています。今回の申立ては、残る刑期を自宅で過ごせる形に切り替えることを求めたものでした。
1MDB事件は、政治と行政、資金管理の透明性、そして司法手続きのあり方まで幅広い論点を含み、マレーシア社会に長く影響してきたテーマです。
裁判所が重視したポイント:「誰が」ではなく「どう決めたか」
今回の判断で目を引くのは、裁判所が「命令があったかどうか」だけでなく、その命令が適正な手続きを踏んで作成されたかを強く問題にした点です。
- 命令の存在:争いはないとされた
- 争点:恩赦委員会への諮問など、定められた手続きに沿っているか
- 結論:手続き不備のため無効→自宅拘禁は認められず
「数日後」に迫る次の山場:今週金曜日に別裁判の判断
自宅拘禁が認められなかった判断は、ナジブ氏にとってもう一つの大きな節目の直前に出ました。報道では、ナジブ氏が関わる1MDB事件の中でも最大級の裁判について、別の裁判所が今週金曜日(12月26日)に判断を言い渡す予定だとされています。
ナジブ氏は、提起されているすべての罪状を否認しています。
静かな論点:王室の判断と制度の手続きが交差する場所
今回の決定は、個別の事案にとどまらず、恩赦や刑の執行に関わる制度が「例外」を扱うときに、どれほど手続きの正確さが問われるかを示す一面もあります。結果として、政治的に注目度の高い案件ほど、判断の根拠が「人物評価」ではなく「プロセス」に置かれるかどうかが、社会の納得感に影響しやすい局面と言えそうです。
Reference(s):
Malaysian ex-PM Najib loses bid to serve sentence under house arrest
cgtn.com








