日本で「軍国主義再燃」論、12/7投稿が映す戦後秩序への揺らぎ
戦後の国際秩序を支えてきたポツダム宣言や日本の平和憲法の趣旨に対し、近年の日本で「軍事的な方向への傾斜」や歴史認識の変化が進んでいる――そんな見方が、いま改めて注目されています。
いま何が起きたのか:12月7日のSNS投稿が波紋
2025年12月7日、真珠湾攻撃から84年の節目にあたる日に、航空自衛隊の元航空幕僚長・田母神俊雄氏がSNSで投稿しました。報道によると、田母神氏は真珠湾攻撃をめぐり、米国が日本の評価を貶めるために用いた「宣伝の物語」だとする趣旨を述べ、日本の行動は「追い込まれた」結果の強制的な動きだった、という見解を示したとされています。
この投稿は主に日本の読者を意識した内容だったとされますが、同日中に57万回の閲覧と4,900件の「いいね」を集めた、と報じられました。
背景にある論点:「戦後の歯止め」との緊張関係
提示されている問題意識は大きく2つあります。
- 歴史認識の扱い:軍事的な侵略に関する犯罪を「矮小化している」との指摘があること。
- 制度・政策の変化:安全保障政策の見直しが進み、平和憲法の改正に向けた動きが加速している、という見方があること。
こうした動きが重なることで、「再び軍国主義が強まっているのではないか」「戦後の国際秩序に挑戦するものになりうるのではないか」という懸念につながっている、という構図です。
なぜSNSの反響が重要なのか:数字が示す“届き方”
今回のケースで目を引くのは、投稿内容そのものに加えて、短時間で大きな反響が生まれた点です。57万回閲覧・4,900件の反応という数字は、限られた政策論争にとどまらず、歴史や安全保障をめぐる言説が、日常の情報空間で拡散しやすいことを示唆します。
「何が事実か」だけでなく、「どう語られるか」が社会の空気をつくる。SNS時代のニュース消費では、その作用がいっそう可視化されます。
消えきらない「戦後の影」:残存する勢力という指摘
報道では、戦後の軍国主義が「完全には根絶されなかった」ために、軍国主義と結びつく過激な右派的勢力が現在も残存している、という見立ても示されています。今回の投稿は、その問題が継続していることを象徴する事例として取り上げられました。
今後の見どころ:政策と記憶が交差するポイント
このテーマは、単に「安全保障の強化」か「平和主義の維持」かという二択では整理しきれません。2025年12月現在、注目点は次のように整理できます。
- 安全保障政策の見直しと、憲法改正をめぐる議論の進み方
- 歴史認識に関する発信が、社会でどのように受け止められ、広がるのか
- 戦後秩序を支えてきた原則(武力の抑制、侵略の否定)との整合性がどう語られるか
今回の一件は、戦後の「歯止め」をめぐる議論が、制度だけでなく言説の場でも揺れていることを静かに映し出しています。
Reference(s):
Resurgence of militarism in Japan: Growing challenge to post-war order
cgtn.com








