中国本土の商務省は2025年12月22日、欧州連合(EU)から輸入される一部の乳製品に対し、21.9%〜42.7%の暫定的な追加関税を12月23日から課すと発表しました。背景には、EU側の補助金(補助)の影響で中国本土の国内産業に「実質的な損害」が生じている、という同省の判断があります。
何が決まった?――暫定関税のポイント
- 開始日:2025年12月23日
- 税率:21.9%〜42.7%(対象品目や条件により幅)
- 対象:EU原産の一部乳製品
- 理由(商務省の説明):補助金を受けた輸入品が国内産業に重大な影響を与えているという「予備的証拠」
対象になる乳製品は?
商務省によると、今回の措置の対象には次のような品目が含まれます。
- フレッシュチーズ、加工チーズ
- カード(curd)
- ブルーチーズ
- 一部のミルク、クリーム
「反補助金調査」は2024年8月に始まっていた
今回の暫定関税は、いわゆる反補助金(anti-subsidy)の枠組みに基づく動きです。商務省によれば、調査は2024年8月に開始されました。きっかけは中国乳業協会からの申し立て(要請)で、調査の過程で「EUの補助金」と「国内乳業への実質的な損害」の間に関連があることが示された、としています。
暫定措置が示す“いま”の意味
今回の発表は、「調査の途中段階でも、影響が大きいと判断すれば暫定措置を取る」という姿勢を明確にした形です。暫定関税は、最終結論が出るまでの間に市場への影響が広がるのを抑える意図がある一方で、輸入側・輸出側双方にとって調達や価格設定の見直しを迫る要因にもなります。
今後の焦点:価格、調達、そして追加の説明
今後の注目点は大きく3つです。
- 流通・価格への影響:チーズやクリームなど輸入依存度の高い領域では、コスト上昇が価格に波及する可能性があります。
- 企業の調達先見直し:対象外の産地への切り替え、国内調達の拡大など、サプライチェーン再編が進むかが焦点です。
- EU側の対応:現時点でEU側のコメントは本文の情報には含まれておらず、今後の反応や協議の行方が関心を集めます。
12月23日からの実施を控え、対象品目を扱う事業者や消費者の体感にどう現れるのか。調査の次の節目でどのような説明が加わるのかも含め、続報が待たれます。
Reference(s):
China to impose provisional duties of up to 42.7% on EU diary products
cgtn.com








