福井の廃炉「ふげん」でトリチウム汚染水20ml漏えい、作業員被ばくなし
福井県にある廃炉作業中の「ふげん」原子炉で、放射性物質を含む水の漏えいが確認されました。量は20ミリリットルと少量でしたが、解体作業が続く中での出来事として、管理手順と監視体制が改めて注目されています。
何が起きたのか(12月23日の漏えい)
日本原子力研究開発機構(JAEA)によると、福井県の新型転換炉「ふげん」の廃止措置(廃炉)現場で、12月23日(火)午後3時すぎ、解体作業中の配管からトリチウム(放射性水素)で汚染された水が漏えいしました。漏えいはその後、停止しています。
- 漏えい量:合計20ミリリットル
- 作業員:当時3人が現場にいたが、吸入による内部被ばく・飛散水による外部被ばくともに確認されていない
- 周辺環境:周辺のモニタリングポストで異常値なし
なぜ報告対象になった?ポイントは「解体エリア内の数値」
JAEAは、周辺の放射線監視では異常が見られなかった一方で、解体エリア内のトリチウム濃度が規制上の基準を超えたため、原子力規制委員会(原子力規制当局)へ報告したとしています。
ここで重要なのは、事故の影響評価が「周辺の監視(外への影響)」と「作業エリア内の管理(作業手順・閉じ込め)」の両輪で行われる点です。今回は外部への影響が確認されていない一方、現場内の濃度が閾値を超えたことで、規定に沿った報告が行われた形です。
「ふげん」とは:研究炉として運転、2003年停止→2008年から廃炉
ふげんは、政府の核燃料リサイクル政策に関連する研究施設として運転されてきた新型転換炉です。運転は2003年に停止し、2008年から廃止措置が進められています。
今後の焦点:原因の特定と再発防止、監視の継続
現時点(12月24日)で、漏えいは止まり、周辺監視にも異常はないとされています。今後は、配管から漏れた経緯の確認、解体工程での点検手順や養生(飛散・漏えい防止)の見直し、作業エリア内の測定と記録の精度確保が焦点になりそうです。
廃炉は長期にわたり、設備を段階的に解体していくプロセスです。小さな漏えいでも、どのタイミングで何が起き、どう止め、どう報告したかという一連の対応が、次の安全管理に直結します。
(一部に新華社の情報を含みます)
Reference(s):
Radioactive water leak at decommissioned nuclear reactor in Japan
cgtn.com








