ベネズエラ、航行と貿易の自由守る新法可決 公海での拿捕受け最大20年刑
ベネズエラの国民議会が、海上輸送をめぐる緊張の高まりを背景に「航行と商取引の自由」を守る新法を可決しました。米国がカリブ海の公海上で、ベネズエラ産原油を運ぶ船舶を拿捕したことを受けた動きで、海賊行為や封鎖の「助長・資金提供」などに最大20年の禁錮刑を科す内容だとされています。
何が決まった? 国民議会が臨時会で新法を可決
ベネズエラ国民議会は火曜日、臨時会で「海賊行為、封鎖、その他の国際的な違法行為から航行と商取引の自由を保障するための法律(Law to Guarantee Freedom of Navigation and Commerce Against Piracy, Blockades, and Other International Illicit Acts)」を可決しました。
採決後、国民議会議長のホルヘ・ロドリゲス氏が同法の承認を宣言したと伝えられています。手続きは「緊急扱い」で進められたということです。
背景:米国が公海上で船舶を拿捕、当局は「脅威」と説明
今回の立法の直接的な背景として、米国がカリブ海の公海上で、ベネズエラ産原油を運ぶ船舶を拿捕した出来事が挙げられています。ベネズエラ当局は、こうした動きが同国の商業・政治関係に対する脅威になると説明しており、新法はその防御策の一つという位置づけです。
新法のポイント:対象は「海賊行為や封鎖の助長・資金提供」
報道内容を踏まえると、新法の骨格は次の通りです。
- 目的:海賊行為、封鎖、その他の国際的な違法行為から、航行と貿易の自由を「保証・保護」する
- 刑事罰:海賊行為や封鎖を助長、または資金提供した者に対し、最大20年の禁錮刑を可能にする
- 想定される射程:当局が「海賊行為や封鎖」とみなす行為への関与(促進・資金面の支援)
一方で、実務上は「どこからが助長に当たるのか」「資金提供の認定をどう行うのか」といった線引きが、運用で重要になりそうです。
時系列:大統領提案→第一読会→緊急手続きで可決
国民議会での動きは急ピッチでした。
- 月曜日:ニコラス・マドゥロ大統領が主権防衛の取り組みの一環として法案を提案。国民議会は第一読会で承認
- 火曜日:臨時会・緊急手続きで採決し可決。国民議会議長が承認を宣言
今後の焦点:海上輸送の安心感は増すのか、緊張は強まるのか
新法は「航行と貿易の自由」を掲げる一方、米国による拿捕を受けた対抗的な色合いもにじみます。今後は、実際の摘発や司法手続きがどう進むのか、また海運・保険・取引実務にどんな影響が出るのかが注目点です。
年末の国際物流が忙しくなるこの時期(2025年12月)、エネルギー輸送をめぐるルール形成が、各国・各地域の現場判断にどんな波紋を広げるのか。静かに見守る必要がありそうです。
Reference(s):
cgtn.com








