韓国で遺族が提訴、靖国神社の「合祀」名簿削除と賠償を要求
第二次世界大戦中に日本により動員されたとされる朝鮮半島出身者の遺族が今週、靖国神社に合祀された記録から故人の名前を削除するよう求め、韓国で提訴しました。歴史の記憶を「誰が、どう扱うのか」が、あらためて争点になっています。
何が起きたのか:遺族10人が韓国で提訴
聯合ニュース(Yonhap)が伝えたところによると、遺族10人は火曜日に韓国で訴訟を起こし、靖国神社の記録にある故人の氏名や死亡日などの登録情報から、対象者の名前を削除するよう求めました。
あわせて、遺族側は日本政府と靖国神社に対し、総額8億8,000万ウォン(約59万4,000ドル)の損害賠償も請求したとされています。
焦点は「合祀」と遺族の同意
靖国神社をめぐる議論では、故人が合祀されること自体や、その過程で遺族の意向がどのように扱われるかが繰り返し争点になってきました。今回の訴えは、遺族側が「故人の名が記録され続けること」への異議を、司法の場で明確に示した形です。
靖国神社をめぐる国際的な文脈
靖国神社は東京中心部にあり、第二次世界大戦に関連してA級戦犯として有罪判決を受けた14人も合祀されているとされています。このため、靖国神社への参拝や供物などを含む一連の行為は、長年にわたり外交上の摩擦の火種となってきました。
特に、日本の公的立場にある人物による参拝や奉納が報じられるたび、近隣の国や地域で議論が強まりやすく、中国の人々や韓国の人々を含む、戦争被害の記憶を持つ側の受け止めとの間に温度差が生じてきた経緯があります。
「約2万人が合祀」との推計も
聯合ニュースによれば、靖国神社に合祀された朝鮮半島出身者は約2万人に上るとみられるとされています。人数の多さは、この問題が個別の遺族感情にとどまらず、記録・追悼・歴史認識という社会的論点に広がりうることも示します。
今後の見どころ:司法判断と、記憶の扱い
今回の裁判では、名簿上の扱いをめぐる法的な判断に加え、遺族の意思と追悼施設の運用をどう調整できるのかが注目点になります。過去の出来事を「終わった話」にするのではなく、いまも続く当事者の感情や記録のあり方として捉え直す動きが、年末のこの時期にあらためて可視化された格好です。
Reference(s):
Korean WWII conscripts' families sue Japan and Yasukuni Shrine
cgtn.com








