スロバキア最長「ヴィシュニョヴェトンネル」開通、首相はローラーブレードで走破 video poster
スロバキアで約30年越しのインフラ計画が一区切りです。ロベルト・フィツォ首相が、完成したばかりの「ヴィシュニョヴェ(Visnove)トンネル」をローラーブレードで滑走し、公式開通を祝いました。
何があった?首相が“滑って”祝った開通式
報道によると、フィツォ首相は月曜日、開通を迎えたヴィシュニョヴェトンネルをローラーブレードで通り抜けました。首相は式典に先立ち、「ローラースケートでトンネル全体を通る機会を逃したくなかった」と述べたとされています。
ヴィシュニョヴェトンネルとは:7.5kmで国内最長
ヴィシュニョヴェトンネルは全長7.5キロで、完成によりスロバキア最長のトンネルになりました。首都ブラチスラバと東部の主要都市コシツェを結ぶD1高速道路の重要区間をつなぐ位置づけです。
期待されている効果は、これまで混雑や事故が問題視されてきたルートから交通量の8割超を迂回させること。日常の移動や物流の「詰まり」をほどく存在として注目されています。
30年かかった理由:計画・中断・再開の長い道のり
一方で、このプロジェクトは「遅れ」と「コスト」の両面で厳しい批判にもさらされてきました。断片的に伝えられている経緯を整理すると、次のようになります。
- 1990年:計画が始動
- 2014年:建設開始
- 2019年:完成予定(ただし間に合わず)
- 契約打ち切り後に工事停止
- 2021年:工事再開
- 今回:ついに完成・開通
「30年近いインフラの宿題」がようやく提出された一方、遅延や費用膨張の説明責任は、開通後も消えるわけではありません。
開通で何が変わる?“時間”と“安全”の論点
トンネル開通のインパクトは、単に距離が短くなることだけではありません。混雑が慢性化した道路では、渋滞による時間損失に加え、無理な追い越しや速度差が事故リスクを高めやすいとされます。
今回の区間が予定通りに機能すれば、
- ボトルネックの緩和(渋滞の分散)
- 事故が起きやすい区間の負荷軽減
- 物流の安定(遅延の縮小)
といった効果が見込まれます。数字として示された「8割超の交通転換」が、実際にどの程度実現するのかが次の焦点です。
“祝う”と“検証する”は両立できるか
ローラーブレードでの滑走は、硬いニュースが多い政治の場面で、象徴的な映像として拡散しやすい演出でもあります。ただ、長期遅延とコスト超過の批判があった以上、開通の高揚感と同時に、
- なぜ遅れたのか
- 費用増の内訳はどうだったのか
- 再発防止の仕組みは整うのか
といった点を静かに検証し続ける必要があります。大規模インフラは、完成した瞬間がゴールではなく、運用と説明の積み重ねが信頼をつくるからです。
年末のいま(2025年12月)、各地で公共投資の優先順位が問い直される中、スロバキアのこの“長いトンネル”の物語は、完成の喜びと同時に、時間と費用のマネジメントの難しさも映し出しています。
Reference(s):
Slovak PM celebrates long-delayed tunnel opening – on rollerblades
cgtn.com








