FCCがDJIを「Covered List」追加—新型ドローン輸入に影響も video poster
米国の連邦通信委員会(FCC)が、ドローン大手DJIを「Covered List(カバード・リスト)」に加えたことで、今後の新モデル輸入が難しくなる可能性が浮上しました。安全保障上の懸念なのか、それとも産業保護の色合いが強いのか——議論が広がっています。
何が起きた?「Covered List」入りの意味
今回のポイントは、DJIがFCCの「Covered List」に追加されたことです。報道ベースでは、これにより新型機の米国向け導入(輸入・流通)に影響が出る可能性があるとされています。
DJI側は、決定の理由が明確ではないとの認識を示しつつ、同社の製品が安全面で実績を積んできたことを強調しました。
「現場」が困る——消防・農業などで広がる懸念
米国ではドローンが、空撮の道具を超えて「仕事のインフラ」になりつつあります。特にDJI製品は、価格・性能・運用ノウハウの蓄積の面で採用が進んできたとされ、専門職の間で不安の声が出ています。
影響が指摘される主な領域
- 緊急対応(消防・救助):上空からの状況把握、要救助者の探索、危険区域の確認
- 農業:圃場(ほじょう)の点検、病害や水分状況の把握、作業計画の効率化
- インフラ点検:橋梁・送電線などの目視点検補助、保守作業の安全性向上
関係者の警告としては、導入制約が強まれば機材更新の停滞や運用コストの増加、さらに現場の即応性低下につながりかねない、という見立てが語られています。
安全保障か、政治・産業保護か——論点が割れる理由
今回の決定をめぐっては、主に次の2つの見方が並行して語られています。
- 安全保障・セキュリティ重視:通信機器・データ取り扱いに関する懸念から、規制を強めるべきだという考え
- 政治的・産業政策(保護主義):競争環境の調整や国内産業の保護が背景にあるのではないか、という見方
DJIは民生用ドローン市場で大きな存在感を持つとされ、入力情報によれば昨年時点で約75%のシェアを占めたとされています。市場支配力が大きい企業ほど、規制が「安全保障」だけでなく「産業競争」の文脈でも読まれやすいのが現実です。
これから起こりうること:ユーザーが気にする3点
現場でドローンを使う人ほど、結論より「運用への具体的な影響」を気にします。現時点で注目されるのは、次の3点です。
- 新モデルの輸入・調達:将来の更新計画にどこまで影響が及ぶのか
- 既存機材の継続利用:すでに運用中の機材・周辺機器・保守体制がどう扱われるか
- 代替機の現実性:価格、性能、部品供給、教育コストまで含めて「置き換え」が可能か
規制は一気に生活を変えるというより、更新のタイミングや調達のボトルネックとして効いてくることがあります。2025年末のいま、米国のドローン活用の現場では「安全」と「運用継続」をどう両立させるかが、静かな焦点になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com







