米EEOC、白人男性にも差別申告呼びかけ DEI見直しと波紋 video poster
米国の雇用機会均等委員会(EEOC)が、職場で差別を受けたと感じる白人男性に「声を上げてほしい」と呼びかけました。トランプ大統領が多様性・公平性・包摂(DEI)政策の見直しを進める流れと重なり、職場の公平性をめぐる議論が広がっています。
何が起きたのか
報道によると、EEOCは「職場で差別を受けたと考える白人男性」に対し、申告するよう促しました。背景には、トランプ大統領によるDEI政策の巻き戻し(見直し)を後押しする動きがあるとされています。
そもそもEEOCと「差別申告」とは
EEOCは、雇用における差別問題を扱う米国の機関です。今回の呼びかけは、差別の当事者として想定されがちな属性が固定化されやすい中で、「差別の訴えは誰にとっても起こり得る」という論点を改めて表に出した格好です。
なぜ今、DEIと結びついて議論になるのか
DEIは、組織内の機会や環境をより公平にするための考え方・施策として広がってきました。一方で近年は、採用や評価の運用次第では「別の不公平を生むのではないか」という反発もあり、政治的な争点にもなっています。
今回のEEOCの呼びかけが注目されるのは、単に「個別の救済窓口」ではなく、DEIのあり方そのものをめぐる対立軸に接続されて受け止められているためです。
主な受け止め(賛否が割れやすいポイント)
- 支持する見方:職場の公平性は属性を問わず守られるべきで、申告のハードルを下げること自体は重要だという考え方。
- 懸念する見方:DEIの見直しと同時に語られることで、現場の取り組みが萎縮したり、差別是正の枠組みが政治化したりする恐れがあるという指摘。
職場の「公平」をどう測るのか、という難しさ
同じ制度でも、運用の細部で受け止めが変わります。たとえば、募集要件、評価基準、配置転換、昇進プロセスなどは、透明性が高いほど疑念が生まれにくい一方、曖昧さが残るほど「不利に扱われた」という感覚が増幅しやすい領域です。
今回のニュースは、DEIの是非だけでなく、職場のルール設計を「誰にとっても説明可能な形」に近づけられるか、という問いも投げかけています。
今後の焦点
- EEOCの呼びかけが、具体的な申告件数や運用方針にどう影響するか
- トランプ大統領のDEI見直しが、企業・行政機関の実務(採用・研修・評価)にどう波及するか
- 「公平性」をめぐる議論が、政治対立ではなく職場の設計改善に結びつくか
2025年末の米国では、職場の差別対応とDEIの位置づけが同時に揺れているようにも見えます。制度の言葉よりも、現場で何が起き、どんな救済の道筋が用意されるのかが、次の注目点になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








