イタリアで慈善団体経由のハマス資金疑惑、9人逮捕 捜査はEU連携
イタリア当局は2025年12月27日、国内に拠点を置く慈善団体を通じてハマスに資金が流れた疑いがあるとして、9人を逮捕しました。寄付の「人道目的」という建前と、資金の最終的な流れ先をどう見分けるのか——欧州で高まるテロ資金対策の難しさが、あらためて浮かび上がっています。
何が起きたのか:9人逮捕と約800万ユーロ超の資産差し押さえ
発表によると、作戦は反マフィア・反テロ部門が連携して実施。警察は800万ユーロ超相当の資産を押収したとされています。
ジェノバの検察は、過去2年間に「人道支援」を目的に集められた資金のうち、約700万ユーロ(約820万ドル)が、ハマスに関連する組織へ迂回された疑いがあるとしています。ハマスはEU(欧州連合)がテロ組織に指定しています。
検察が示した資金の流れ:「寄付の71%超」が関連先へ?
検察側によれば、逮捕された容疑者らは、寄付金のうち71%超をガザ、パレスチナ地域、またはイスラエルにあるハマス関連の団体に送金した疑いがあるといいます。
この捜査で逮捕された1人として、イタリアのパレスチナ協会の会長モハンマド・ハンヌーン氏が挙げられ、捜査当局は同氏を「ハマスの『イタリア細胞』」の中心人物と位置づけたとされています。
捜査の出発点は「不審な取引」 Eurojust経由で欧州協力へ
捜査は、不審な金融取引が検知されたことをきっかけに始まり、その後、オランダ当局や他のEU諸国との協力に広がったとされています。調整にはEurojust(EUの司法協力機関)が関与したと説明されています。
資金が国境を越えて動くほど、捜査は「国内の刑事事件」から「国際的な資金追跡」へ性格を変えます。今回のように、複数国の捜査当局が同じ地図(資金の動線)を共有できるかが、決定的なポイントになります。
メローニ首相「複雑で重要な作戦」 欧州で強まる監視
ジョルジャ・メローニ首相は、この摘発を「特に複雑で重要な作戦」だと評価し、「いわゆる慈善組織」を通じた資金提供が明らかになったとの趣旨で言及しました。
今回の逮捕は、欧州でテロ資金供与の可能性があるネットワークに対する監視が強まる中で行われたとされています。慈善活動そのものを疑うのではなく、善意の寄付が悪用されない仕組みをどう整えるか——各国当局に共通する課題が続いています。
押さえておきたいポイント(要点)
- イタリア当局が2025年12月27日に9人を逮捕(反マフィア・反テロ部門が連携)
- 検察は約700万ユーロがハマス関連先へ流れた疑いを指摘
- 寄付の71%超が関連団体に送られた疑い、資産は800万ユーロ超を押収
- 不審取引の検知が端緒となり、Eurojust経由でオランダなどEU当局とも協力
Reference(s):
Italy arrests nine over alleged Hamas funding through charities
cgtn.com








