デンマーク首相、新年演説で「最も近い同盟国」を異例の叱責 グリーンランド巡り
2026年の年明けにあたる1月1日夜、デンマークのメッテ・フレデリクセン首相が新年演説で、グリーンランドをめぐる「獲得」論に強い言葉で釘を刺しました。名指しは避けつつも「生涯を通じて最も近い同盟国」と述べ、同盟関係の内側で高まる地政学的圧力を正面から問題提起した形です。
「買って所有できるものではない」――新年演説での強い警告
フレデリクセン首相は、デンマークの「最も近い同盟国」が、他国やその人々を「買って所有できるもの」のように扱うべきではないと述べました。過去1年を振り返り、「脅し、圧力、見下すような言い方」があったとも語っています。
演説では経済や社会福祉など幅広いテーマに触れた一方、特に厳しい表現を向けたのが、北極圏の領土であるグリーンランドをめぐる緊張でした。首相は「いま再び、グリーンランド――王国をめぐる対立がある」と述べ、外交的摩擦の再燃を示唆しました。
緊張再燃の背景:米国の「特使」人事と、繰り返される関心表明
今回の発言の背景として、ユーザー入力によれば、ドナルド・トランプ米大統領が2025年12月21日、ルイジアナ州知事のジェフ・ランドリー氏を「グリーンランド担当の米国特使」に任命すると発表したことが挙げられます。これにより、ワシントンとデンマーク王国の間で外交的な緊張があらためて高まったとされています。
さらにトランプ氏は、2025年1月の就任以降、グリーンランドの支配権獲得への関心を繰り返し表明し、「軍事的または経済的強制」を用いる可能性を排除しない趣旨の発言もしてきた、とされています。
「対立を求めない」が「正しいことのために踏みとどまる」
フレデリクセン首相は、デンマークは世界での責任を担っている一方、「対立を求めているのは私たちではない」と述べました。そのうえで、「何が起きても、正しいことと間違っていることについて、私たちは揺るがない」と語り、圧力に屈しない姿勢を強調しています。
いま何が焦点なのか(読者向け整理)
- 争点の中心:グリーンランドをめぐる「獲得」論と、それが同盟関係に与える影響
- 首相の問題提起:領土や人々を「買って所有する」発想そのものへの批判
- 外交面の動き:米国の特使任命(2025年12月21日)を契機に緊張が再燃
同盟国同士であっても、価値観や言葉遣い、圧力のかけ方が摩擦を生むことがあります。2026年の出だしに示されたデンマーク首相のメッセージは、グリーンランドをめぐる議論が「取引」では片付かない論点を含むことを、あらためて浮き彫りにしました。
Reference(s):
Danish PM rebukes 'closest ally' in New Year address over Greenland
cgtn.com








