国連安保理が緊急会合、米軍事作戦後のベネズエラ情勢を協議
2026年1月3日の米国による軍事作戦で、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領と妻のシリア・フローレス氏が拘束され国外へ移送されたとされる事態を受け、国連安全保障理事会は1月5日(月)に緊急会合を開きました。焦点は、国際法と主権の扱い、そして中南米地域への波及です。
何が起きたのか(1月3日の作戦と安保理開催)
今回の緊急会合は、コロンビアの要請で開催されました。要請の背景として、1月3日に実施された米国の軍事作戦が挙げられています。情報によると、作戦は首都カラカスでの大規模な攻撃を伴い、マドゥロ大統領夫妻は拘束されたうえで国外へ移送され、ニューヨークに移されたとされています。
国連側の説明:ディカルロ事務次長が安保理に報告
会合では、国連のローズマリー・ディカルロ政治・平和構築担当事務次長が、アントニオ・グテーレス国連事務総長を代表して安保理に状況を報告しました。
グテーレス事務総長の見解として示されたのは、次の3点です。
- ベネズエラ国内の不安定化が強まり得ること
- 地域への波及(周辺国を含む広い影響)の懸念
- 国家間関係における「前例」になり得ることへの警戒
「国際法が尊重されなかった」—主権と武力行使への強い懸念
グテーレス事務総長は、国際法が尊重されていないと述べ、国連憲章が国家の主権に対する武力行使を禁じている点を強調しました。軍事行動が政治的な帰結を一気に変え得る局面だからこそ、国際社会のルールをどこまで共有できるのかが問われる、という問題意識がにじみます。
「まだ回避できる」—抑制と、包摂的な民主的対話の呼びかけ
一方で事務総長は、さらなるエスカレーションは回避し得るとして、自制を促しました。加えて、ベネズエラの「すべての関係者」に対し、社会のあらゆる層が将来を決められるような包摂的で民主的な対話に参加するよう呼びかけています。
また、周辺国および国際社会に対しても、「平和共存の原則」に沿った連帯を求め、国連として平和的な打開に向けた努力を支える用意があるとしています。
今後の焦点:安保理の議論が映す3つの論点
- 国際法・国連憲章の解釈:今回のような越境的な武力行使と拘束・移送を、国際社会はどのように位置づけるのか。
- 地域の安定:ベネズエラ国内の混乱が長引く場合、近隣諸国への影響が現実味を帯びます。
- 国内の政治プロセス:権力の空白や対立の先鋭化が起きるのか、それとも対話の枠組みが作られるのか。
軍事行動の是非だけでなく、「その後」をどう管理し、暴力の連鎖を止められるか。1月5日の緊急会合は、その難しさを改めて浮き彫りにしました。
Reference(s):
cgtn.com








