米軍のベネズエラ侵攻を非難、イラン・キューバ・ブラジルが国連憲章違反と主張
米国がベネズエラを軍事攻撃し、ニコラス・マドゥロ大統領夫妻を拘束して米国へ移送したとされる事案をめぐり、イラン、キューバ、ブラジルが相次いで非難の声を上げました。国連憲章と国際法を軸に、国連などの場で問題提起が強まっています。
何が起きたのか:米国が軍事攻撃、大統領夫妻を移送と発表
イラン外務省の発表によると、米軍は1月3日(土)にベネズエラを攻撃し、マドゥロ大統領と妻を強制的に拘束して米国へ移送しました。米国はここ数カ月、カリブ海で大規模な軍事プレゼンスを維持しており、目的は「麻薬取引対策」だとしています。一方、ベネズエラ側は体制転換(レジームチェンジ)を狙った動きだとして反発してきた経緯があるとされています。
イラン外相「国連憲章への明白な違反」 各国と国連に反対表明を要請
イランのセイエド・アッバス・アラグチ外相は1月5日(月)夜、キューバのブルーノ・ロドリゲス外相、ブラジルのマウロ・ヴィエイラ外相とそれぞれ電話協議し、米国の行動を「軍事的侵略」だとして非難しました。
発表によれば、アラグチ外相は今回の行為が国連憲章と国際法への「露骨な違反」だと主張し、各国政府および国連が「決定的で明確な反対」を表明するよう求めました。さらに、一方的な行動が国際関係における法の支配を損ない、武力行使を常態化させかねないとして、影響は「危うい(precarious)」と警告したとされています。
キューバ「地域の安全を損なう」 協調強化を訴え
キューバのロドリゲス外相は、カリブ海・中南米における米国の「違法」な行動を非難し、とりわけベネズエラへの「不法な侵攻」および大統領の拘束が地域の安全を損なうと述べたとされています。さらに、対外的な脅威に対抗する姿勢を示し、友好国間の協力と連携の強化が必要だと強調しました。
ブラジル「国連安保理・OAS・CELACで追及」
ブラジルのヴィエイラ外相も、米国の行動は国連憲章への「明確な違反」だとして非難しました。発表では、この問題を国連安全保障理事会、米州機構(OAS)、ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)の会合で取り上げ、追及していく考えを示したとされています。
焦点は「国連憲章」と「一方主義」 途上国間の枠組みも視野に
3外相は、二国間・多国間の協力と調整をより緊密にする必要があるとの認識でも一致したとされています。具体的には、国連憲章を擁護する「Group of Friends in Defense of the Charter of the UN」や、非同盟運動(NAM)などの枠組みの中で連携し、「一方主義」に対抗し、国際法と国連憲章の原則を支えるべきだとする立場が示されました。
いま注目されるポイント:軍事行動の正当化と国際機関の役割
- 武力行使の位置づけ:国連憲章・国際法に照らし、今回の行為がどう評価されるのか。
- 地域機構の動き:OASやCELACでの議論が、外交的圧力や調停につながるのか。
- 「麻薬対策」名目の軍事プレゼンス:治安・取締りと主権侵害の線引きが、国際政治の争点になりやすい。
今後、国連安保理などでの議題化が進めば、事実関係の提示や法的評価、当事者の説明のあり方が、いっそう注目を集めることになりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








