南アのラマポーザ大統領、米国のベネズエラ軍事作戦を非難—連立に亀裂
2026年1月6日、南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領は、米国がベネズエラで実施した軍事作戦でニコラス・マドゥロ氏が米国側に強制的に拘束されたことを非難し、国連安全保障理事会に「決定的な行動」を求めました。対米関係が緊張気味のなか、南ア国内の連立政権内でも反応が割れ、外交と経済の両面で波紋が広がっています。
何が起きたのか:米国の作戦と南アの反発
ラマポーザ大統領は1月6日(火)、反アパルトヘイト活動家の追悼行事で演説し、ベネズエラ国旗を背にしながら米国の行動に「警戒している」と述べ、国際社会の介入を求めました。
大統領は「米国が着手した行動を全面的に拒否し、ベネズエラの人々と連帯する」と発言し、国連安保理に対して「決定的な行動」を促しました。
連立政権の温度差:与党ANCとパートナー政党の反応
この発言は、南アフリカの「国民統一政府(Government of National Unity)」内の立場の違いも浮き彫りにしました。
- 民主同盟(DA):与党アフリカ民族会議(ANC)に対し、2022年のロシアによるウクライナ侵攻を十分に非難しなかった点を挙げ、「二重基準ではないか」と批判しました。
- フリーダム・フロント・プラス:外務当局の声明について「国家方針ではなくANCの利害のために政治化されている」と主張。さらにマドゥロ氏の排除を「社会主義の失敗の終わり」と歓迎しました。
同じ政府の枠組みにいながら、対米姿勢やベネズエラ情勢の捉え方が揃っていないことが、今回の一件でより明確になった形です。
対米関係の背景:すでに続く摩擦に新たな火種
報道によれば、南アフリカと米国の関係は、政策面での対立を背景に緊張が続いていました。具体的には、南アフリカが国際司法裁判所(ICJ)でイスラエルに対して起こした提訴や、米国の貿易関税の脅威などが挙げられています。
そこに今回の強い非難が重なり、外交上の摩擦が一段と表面化する展開となりました。
経済への影響は:緊張の長期化がリスクに
分析者の見方として、対立がエスカレートすれば経済的リスクが高まる可能性が指摘されています。外交は抽象的に見えがちですが、貿易や投資、関税のような具体的な制度設計と結びつくため、政治的な言葉の応酬が市場心理や企業判断に影響しやすい局面です。
このニュースの見どころ(要点)
- ラマポーザ大統領は、米国のベネズエラ軍事作戦とマドゥロ氏の拘束を非難し、国連安保理の行動を要請。
- 南アの連立内で反応が割れ、対外姿勢の不一致が可視化。
- ICJ提訴や関税問題など、対米関係の緊張要因が重なるなかで波紋が拡大。
今後の焦点は、南アフリカ政府が「連立としての対外メッセージ」をどこまで一本化できるのか、そして米国側が通商・外交の場面でどのように応じるのかに移っていきそうです。
Reference(s):
cgtn.com








