ゼレンスキー氏、トランプ氏と再会談へ 停戦交渉は領土とザポリージャ原発が焦点
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は1月7日(現地時間)、米国のドナルド・トランプ大統領と「近く」改めて会談したい意向を示しました。ロシア・ウクライナ戦争の終結をめぐる協議が続くなか、領土とザポリージャ原子力発電所という難題が、改めて交渉の中心に浮上しています。
再会談で確かめたい「15年以上」の安全保障
ゼレンスキー氏は、WhatsAppを通じて記者団に発言したとされます。狙いは、停戦が成立した場合に米国がウクライナの安全を「15年以上」にわたり担保するという提案に、トランプ氏がどこまで前向きかを見極めることだと説明しました。
同時に、ゼレンスキー氏は米国に対し、ロシアへの圧力を強めるよう求めています。「彼ら(米国)には手段があり、使い方も知っている」と述べたとされています。
ホワイトハウスは、この「再会談」提案について直ちにコメントしていないと伝えられています。
交渉の核心:ドネツクとザポリージャ原発
パリで行われている米・ウクライナ当局者の協議では、次の2点が「最も厄介な問題」だとゼレンスキー氏は位置づけました。
- 領土(ドネツク州):ロシアが広い地域を占領している一方、全域を掌握できていないとされます。ウクライナ側は、工業地帯でもあるドネツク州からの撤退を拒んでいる、という構図です。
- ザポリージャ原子力発電所:欧州最大級の原発とされ、管理の帰趨が停戦の枠組みに直結します。停戦後の安全確保や運用主体の設計は、政治と技術の両面で難度が高い論点です。
「自由経済区」案も浮上
ゼレンスキー氏によれば、米国側からは、ウクライナが現在も支配するドネツク州の一部から撤退する場合、「自由経済区」の構想が持ち出されたことがあるといいます。米・ウクライナ当局者は1月6日(現地時間)にも領土問題について「いくつかの考え」を協議した、とされています。
また、ホワイトハウス特使のスティーブ・ウィトコフ氏は「土地(領土)の選択肢」を話し合ったとし、妥協点を探ることへの期待を示したと伝えられています。
パリ協議:多国籍部隊など「政治的意思」から法的裏付けへ
今週のパリでの協議では、停戦を支える保証として「多国籍部隊の駐留」などを含む枠組みについて、ウクライナの同盟国が支持する姿勢を示したとされています。
ただしゼレンスキー氏は、現時点では「政治的意思」の表明にとどまり、各国の議会に裏付けられた法的拘束力のある約束にはまだ落ちていない、という問題意識を語りました。停戦が成立しても、将来の再侵攻リスクをどう抑えるのか——その設計が交渉の現実味を左右しそうです。
強硬な示唆も:米国の「強制措置」を引き合いに
ゼレンスキー氏は、米国が最近ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を「強制的に拘束する作戦」を行ったとする例を引き合いに出し、ロシアのプーチン大統領の同盟者とされるチェチェン指導者ラムザン・カディロフ氏に対しても、同様の動きが可能ではないかと示唆したとされています。
こうした発言は、交渉局面で圧力の「見せ方」をめぐる思惑を映す一方、実現性や外交上の波紋も含め、各国の反応が注目されます。
いま何が争点なのか:3行で整理
- 停戦に向けた協議は継続中だが、領土とザポリージャ原発が最大の難所。
- ウクライナは停戦と引き換えに、長期の安全保障を求めている。
- 支援国の意思は示されたが、法的な裏付けまで詰め切れていないとされる。
Reference(s):
Zelenskyy seeks new Trump meeting as negotiators tackle land issue
cgtn.com








