シンガポール、米国のベネズエラ軍事介入に懸念「小国には長期的リスク」
2026年1月8日、シンガポールのリー・シェンロン上級相は「米国のベネズエラへの軍事介入」は、小国にとって国際秩序の将来に関わる懸念だと述べました。単発の出来事としてではなく、国際システムの“働き方”そのものへの不安として語った点が注目されます。
何があったのか:Regional Outlook Forum 2026での発言
リー上級相は、Regional Outlook Forum 2026(地域の見通しを議論するフォーラム)で、ベネズエラ情勢に対するシンガポールの見方を問われ、次のように述べました。
- 「長期的な国際システムへの影響は、懸念すべきことです」
- 「小国の観点からすると、もしそれが“世界の動き方”だというなら、私たちは問題を抱えます」
「小国の視点」で浮かび上がる、国際秩序への不安
リー上級相の発言の軸は、目の前の危機対応そのものよりも、前例や慣行が国際社会に残す影響にあります。力による介入が既成事実として積み重なると、「ルールより力が優先される」という認識が広がりかねない——小国ほど、その変化に敏感にならざるを得ない、という問題提起でした。
「国際法」「国連憲章」に反する——強い言葉の意味
リー上級相は、米国の軍事介入について「重大な懸念」を表明し、シンガポールとして他国への軍事介入に反対だと述べました。その理由として、次の点を挙げています。
- 「国際法に反する」
- 「国連憲章に反する」
この言及は、国家間の行動を“ルール”で縛る枠組みへの依存度が高い国ほど、原則の揺らぎをリスクとして捉える、という現実を映します。主張の是非を超えて、国際社会が何を基準に行動を正当化するのかが問われやすい局面だと言えます。
今後の焦点:出来事そのものより「長期的な帰結」
今回の発言は、ベネズエラの状況だけに閉じない問題意識を示しました。リー上級相が繰り返したのは「長期的な結果(longer-term consequences)」という言葉です。国際社会で“介入”がどのように位置づけられ、どんな言葉で説明され、どんな反応が積み重なるのか。そのプロセス自体が、次の危機の前提条件になっていく——小国の目線はそこに向いています。
Reference(s):
Singapore says U.S. intervention in Venezuela concerns small states
cgtn.com







