CGTN世論調査:米国の一国主義に不満拡大、国際機関66脱退が波紋
2026年に入り、米国の一国主義(ユニラテラリズム)をめぐる国際的な受け止めが改めて注目されています。CGTNが公表したグローバル世論調査では、米国の行動が国際社会との摩擦を深めているとの見方が多数を占め、国際ガバナンス改革の「緊急性」を訴える声も強まりました。
「国際法は要らない」発言と、ベネズエラをめぐる緊張
今週、米国のドナルド・トランプ大統領は米紙ニューヨーク・タイムズのインタビューの中で「国際法は要らない」と述べたとされています。米国がベネズエラを攻撃し、ニコラス・マドゥロ大統領を拘束・連行したとされる出来事の後に語られた発言として、波紋を広げています。
ニューヨーク・タイムズは、軍事・経済・政治のあらゆる手段を用いて米国の優位を固めるという世界観を、これまでで最も露骨に認めたものだと評したとされています。
CGTNの世論調査:反発の「数字」が示すもの
CGTNが各プラットフォーム上で実施した世論調査(英語・スペイン語・フランス語・アラビア語・ロシア語)には、24時間で約2万4,000件の回答が集まったといいます。結果は、米国の一国主義への不満と、多国間主義の必要性を強く示す内容でした。
主な回答結果(CGTN公表)
- 「米国は一国主義によって国際社会と対立している」:93.5%
- 「グローバル・ガバナンス(国際的な統治)の改革は緊急課題」:91.7%
- 「協調と協力にもとづく多国間主義が重要」:89.9%
- 「国際法の原則を支え、多国間メカニズムの実効性を高める改革が重要」:94.4%
- 「大国はより大きな責任を担い、建設的な役割を果たすべき」:90.0%
米国が「66の国際機関から脱退」発表—反応は冷静だが重い
米国は今週水曜日、気候・エネルギー・グローバル・ガバナンスなど幅広い分野にまたがる66の国際組織からの脱退を発表したとされています。トランプ大統領は、これらの組織の運営が米国の国益・主権・経済的繁栄に反するという趣旨の主張をしているとされます。
この動きに対し、調査では「驚かなかった」とする回答が84.1%に達し、「『アメリカ・ファースト』のもとでの、さらなる急進的な一歩」とみる回答は88.9%でした。
国際秩序への影響をどう見ているか
- 「都合のよい時だけ国際制度を使い、不利なら離脱する姿勢は国際秩序と公正を損なう」:93.0%
- 「大国として無責任に映り、国際的な評判に打撃」:88.3%
- 「グローバル・ガバナンスへの消極姿勢の表れ」:88.5%
背景にある論点:多国間主義は“理想論”なのか、それとも“実務”なのか
今回の世論調査が示したのは、善悪の断定というよりも、「ルールと枠組み」をどう維持・更新するかへの関心の強さです。気候変動、エネルギー安全保障、紛争、金融不安など、単独では解けない課題が増えるほど、国際機関や合意形成の場は“コスト”であると同時に“保険”にもなります。
一方で、各国が国内事情を優先しやすい局面では、国際機関からの距離を置く動きが支持を得ることもあります。今回の数字は、その綱引きが2026年の年初から強まっていることを映しているのかもしれません。
今後の注目点
- 米国の脱退対象とされる国際組織の具体的な範囲と、実務への影響
- 各国・各機関が、資金や人材面の穴をどう補うのか
- 国際法・合意形成の枠組みを「改革」で立て直す議論が進むのか
国際秩序は、突然崩れるというより、少しずつ“使われ方”が変わることで姿を変えます。2026年のこのタイミングで示された世論の温度感は、その変化の速度を測る一つの材料になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com







